鉄リサイクル業のミヤザキ・メタルサービス（本社・大阪市、社長・宮崎富夫氏）はこのほど、ミックスメタルの選別などを強化するために本社工場の重機を1機更新した。更新に伴い土間工事も実施して作業性・安全性も向上させた。投資総額は約3千万円で、ものづくり補助金を活用している。 　今回更新した重機はコベルコ建機社製の「SK135SRD―7」。キャビンが上下に可動するエレベーターキャブ式。アタッチメントの変更が可能なため、油圧回転フォークとMOカッターに付け替えることで作業効率の向上につなげる。また旧設備より荷役能力が向上する。今後は更新した重機を操作できる人材を増やして多能工化につなげていく方針。そして、旧設備より大型のため、土間をコンクリートから敷板に変更して、より安全に作業できるようにしたほか、雑品置き場の壁も敷板を貼って間仕切りし、従来以上に在庫できる体制とした。 　1千トンギロチンシャーやプレス機のある本社工場の重機は3機体制と変わらないが、作業性や荷役能力が向上したことでミックスメタルの選別をより細かく仕分けできる。細かい仕分けによって付加価値を高め金属リサイクル事業の強化につなげている。また本社工場には今年3月に日立社製の蛍光X線分析器「X―MET8000」を同社で初めて導入し、選別の強化を図っている。 　本社工場の設備投資だけでなく、ギロチンシャーを備え、消火器リサイクルも手掛けている三重支店（三重県伊賀市）についても費用対効果を考えながら設備投資を検討している。宮崎宏一常務は「両拠点で高付加価値な加工処理対応を推進しながら収益性を高めていきたい」と話す。