「調子に乗りましたね」と創価学会関係者は苦笑い “落選危機”の公明党新代表が「最速の衆院選でもやれる」と豪語したワケ
「公明票がなくても勝てる」
先の政治部デスクが言う。 「現在10期目の石井氏は国交相などを歴任し、幹事長を4年間務めた。これまでは比例代表北関東ブロックからの出馬で安泰でしたが、今回は初めて小選挙区の洗礼を受ける。しかも、比例での重複立候補はしないと明言しています」 退路を断った石井氏だが、与党内には「覚悟は空振りに終わる」との厳しい見方がくすぶる。先の自民党総裁選で、石井氏の地元・埼玉や東京、千葉、大阪など都市部の党員票が超の付くタカ派の高市氏に流れたからだ。 「結党時から“平和の党”を掲げて都市部を中心に勢力を広げて来た公明党にとって、都市住民の右傾化は懸念材料。学会員の高齢化も進み、令和4年の前回参院選は目標だった比例票800万に程遠い618万票にとどまった。いまも集票力の低下は止まりません」 自民党関係者も指摘する。 「一強の中で当選してきた自民若手には“公明票がなくても勝てる”と豪語する議員が少なくありません」 “落選危機”がささやかれる新代表は、党勢の退潮を食い止めることができるのか。
「週刊新潮」2024年10月10日号 掲載
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