日本のファッション誌ではおなじみのあのページがフランスには存在しないワケとは?
誰とも違う「自分らしいスタイル」とは?
同僚の服装を真似ることに専念していた私にはグサッと来る言葉でした。ヤスミナが魅力的なのは、人と違うからです。「自分じゃなくなっちゃう」とはっきり言うことができるのは、「自分らしいスタイル」をよく理解しているからです。比べて私はどうでしょう。 私達は深く考えもせずに「雑誌に出ていたから」という理由で服装を選んだりします。「人気のあるブランドだから」、あるいは私のように「オシャレなあの人が着ていたから」と人真似をしてしまう人もいるかもしれません。なぜかと言えば、それは「これなら間違いない」という安心感があるからです。つまりそれは当たり障りのない恰好なのです。 それは確かに無難な選択肢かもしれませんが、それでは決して自分らしさを追求することにはなりません。 では、ヤスミナの言う「自分らしいスタイル」とは何なのでしょう。何をもって「自分らしい」と断言することが出来るのでしょう。そしてそれは、どうすれば見つけ出すことが出来るのでしょう。 ファッション業界に飛び込んだ私は、意外な人達からその秘訣を学ぶことになるのでした。 ※本稿は『パリジェンヌはすっぴんがお好き』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
PROFILE
藤原淳 ラグジュアリーブランド・マイスター。著作家(パリ在住)。 東京生まれ。3~6歳の間イギリスで育つ。聖心女子大学国際交流学科卒業。1999年、歴代最年少のフランス政府給費留学生としてパリ政治学院に入学。卒業後、在仏日本国大使館の広報を担当したのち、ルイ・ヴィトンのパリ本社にPRとして入社。ディレクターを経て、2021年に退社し著作家へ。著書に「Mes rituels japonais (日本人である私の生活習慣) 」(2022)、「La parfaite Tokyoïte(真の東京人)」(2023)など。
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ルイ・ヴィトンのパリ本社でPRトップをつとめ、「もっともパリジェンヌな日本人」と業界内外で称された著者が、パリ生活で出会った多くのパリジェンヌの実例をもとに、「自分らしさ」を貫く生き方を提案するエッセイ。 『パリジェンヌはすっぴんがお好き』(ダイヤモンド社)256P 1,540円 出版社HP
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