“エンジンルーム”に「謎のスピーカー」搭載!? なんのため? 新型「Gクラス」に備わるユニークな機能とは
エンジンルームに謎のスピーカー…なんのため?
メルセデス・ベンツは、2024年10月23日、究極のオフローダー「G クラス」の電気自動車 「G 580 with EQ Technology Edition1」を発表しました。 【画像】超カッコイイ! メルセデス・ベンツ新型「Gクラス」を画像で見る(88枚) G クラス初の電動モデルとなる同車のエンジンルームには大きな“スピーカー”が搭載されていますが、どのような役割を持つのでしょうか。
Gクラスは、1979年に登場した軍用四輪駆動車を起源とする本格オフローダー。現行モデルは、2018年にGクラス史上最大の改良によって誕生したW463A型で、メカニズムからボディパネルにいたるすべてを一新しながら、機能に裏付けられた直線基調のスタイルイメージを踏襲し、人気を保ちました。 2024年7月には、外装や内装、パワートレイン、先進安全装備にアップデートが行われたマイナーチェンジモデルが誕生。現在に至ります。 そんな現行Gクラスの新たなラインナップとして加わったのが、新型G 580。Gクラス初の電気自動車です。 ボディサイズは、全長4624mm×全幅1931mm×全高1986mm、ホイールベースは2890mmと内燃機関モデルと同サイズ。一方車両重量は3085kgと電動化に伴って3トンを超える重量となってしまいました。 エクステリアは、通常のGクラスとほぼ同様で、ひと目見ただけではその差はほとんどわかりませんが、後端を持ち上げた力強いボンネットフード、リアホイールアーチに加えられたエアカーテンなど随所に G クラスの電気自動車専用のディテールがあしらわれます。 インテリアも、通常のGクラスと同様ですが、G580固有の機能である“G-TURN”や“G-STEERING”の起動スイッチが備えられています。 パワートレインは、4輪独立式のモーターを搭載。4つのモーターはラダーフレームの前後アクスルに2つずつ組み込まれ、短いシャフトによって車輪を駆動。最高出力108kW の各モーターは合わせてシステム最高出力587PS・最大トルク1164N・mを発生します。 この4つのモーターを使って、通常のガソリン車では実現し得ない革新的新機能を実現しています。それが前述の“G-TURN”や“G-STEERING”です。 G-TURNは、4つのモーターをそれぞれ別々に回転させることで、オフロードの未舗装路等で最大2回転まで戦車のような“長信地旋回”が可能な機能。G-STEERINGは、後輪を強制的にスライドさせオフロードの未舗装路等走行時に大幅に回転半径を縮小できる機能です。 このほか、ローレンジモードやオフロードクロール機能なども備えており、通常のガソリンモデルより高いオフロード耐性を有しています。 そんな新型G580のエンジンルーム(内燃機関エンジンは搭載されていないが…)には、巨大なスピーカーが搭載されています。 これは、G-ROARと呼ばれる機能のために設置されています。V型8気筒のガソリンエンジンサウンドにインスパイアされたG 580だけのドライビングサウンドを車内外で再生するもので、車外に対してはこのエンジンルームに設置されたスピーカーから音声を出力します。 サウンドは加速や車速、モーター負荷、騒音レベル、ドライブモードに応じて変化するほか、ドアの開閉や車両のオン/オフ操作時にも印象的なサウンドを流します。 実際にG-ROARを起動すると、驚くほどに自然なV8エンジンのようなサウンドが流れます。アクセルワークにもしっかり応答し、内外装のほとんど変わらないデザインも相まって“電気自動車に乗ってる感”がほぼ消滅します。 ※ ※ ※ 新型G580の価格(消費税込み)は2635万円。実際の納車は2024年11月からスタートしています。
くるまのニュース編集部