小さな家でもOK「アウトドアリビング」のある間取り4つ。お日さまが気持ちい毎日を
「天気のいい日は太陽に下で食事を楽しみたい」「家にいながらリゾート気分を味わいたい」…。そんな夢、アウトドアリビングをつくれば実現します。小さな家でも、デッキスペース程度の余白があれば大丈夫。屋上を活用するのも手。おうち時間が楽しくなる「アウトドアリビングがある家」を4件紹介します。
Case1.LDKとつなげて、住宅密集地でも解放感いっぱいに
●Hさんの家 東京都 設計/石井秀樹(石井秀樹建築設計事務所) 撮影/松井進 こちらは40代の夫婦と息子2人、4人が暮らす敷地28坪のコートハウスです。建っているのは、三方を家に囲まれた住宅密集地。周辺環境としては恵まれた場所ではありません。 しかし、2階LDKは壁によって周囲からの視線をカットしつつ、テラスを設けて開放感と広がりを確保しました。縁側のようなベンチで、テラスとつながる畳敷きのリビングダイニングも印象的です。 夫は、テラスに置かれたデッキチェアでビールを飲み、くつろぐこともあるそう。また、夏は、子どもたちのプール遊びの場に。 あえて窓を横長にすることでテラスが舞台のように見え、開放感を強調。「開口部の高さに合わせてテラスの壁を立ち上げ、デッキチェアでくつろいでいても、向かいの家の2階から見えない高さにしています」(設計担当の石井秀樹さん)。 オリジナルの木製サッシの高さは1m55㎝。テラスにかけた庇(ひさし)が直射光をさえぎり、冬は暖かい日差しが奥まで届きます。冬でも天気がいい日は窓を開けて過ごすそう。 いつも外を感じられるLDKと、アウトドアリビングが、おうち時間に豊かにしてくれる家です。
Case2.自然に囲まれて、バーベキューやキャンプもできる
●渡辺さんの家 宮城県 設計/建築工房DADA 撮影/松井進 こちらの家は建築家・渡辺恭兵さんの自邸です。太陽光パネルが載る大きな屋根と、焼杉で仕上げられた外壁の中にある雑木林のような中庭があるプラン。 そしてこの中庭が、家での時間を豊かにしてくれる、アウトドアリビングになっています。 「初めは自然豊かな場所に家を建てたいと考えていましたが、仕事や教育を考えると、ほどほどの都市部でないと難しい。ならば家の中に自然を取り込んでしまおうと考えたんです」(渡辺さん) 1階のリビング部分は掘り下げてあるので、床面をベンチのように使えます。そしてサッシをあければ、そこは自然を満喫できるアウトドアリビング! 「自然の雑木林をイメージして、高木、中低木、下草などを取り交ぜて植えています。下草には常緑の植物を選んでいるので冬でも緑を楽しめます」(渡辺さん) 植えられたのはアオダモやクロモジ、モミジやツバキなど。通路に敷かれているのは宮城産の秋保石(あきういし)という凝灰岩。ここではバーベキューやキャンプもできます。 中庭から見上げると、屋根の大きな開口から広い空がのぞいて、本当に家の外にいるような気分に。 2階のテラスには階段がかけられていて、こちらからも中庭のアウトドアリビングへ下りることができます。