いよいよ今週末、北陸新幹線開業!東京から最短3時間以内に。最もアツい街、福井の絶対に訪れるべき名建築は
2024年3月16日の北陸新幹線福井・敦賀開業を機に、首都圏から乗り換えなしでアクセスできるようになる福井県。今、最も注目のエリアでしょう。東京・福井間の所要時間は最短で2時間51分。ぐっと身近になる福井県には、日本建築史に名を刻む名建築家の作品や、後世に影響を与える建築が点在しています。 北陸・福井の建築探訪におすすめの名建築をご紹介しましょう。
福井県立恐竜博物館〈黒川紀章〉/勝山市
日本を代表する恐竜化石の発掘現場である勝山市に建つ、日本初の恐竜専門博物館。レジェンド建築家の黒川紀章が設計を手掛けました。 緑豊かな長尾山の地形と一体化するように起伏を生かし、敷地の高低差のなかに沈み込むように立つ外観は、遠くからでも見える銀色に輝くタマゴ形のドームがシンボルです。内部は左右対称の湾曲する階段が連なり、3階まで貫く吹き抜けが壮観。 また、2023年にはさらなる魅力創出のため、本館と相似した回転楕円体のドーム「小タマゴ」が新館としてオープン。本館の改築も行われ、レストラン、ミュージアムショップが拡大されるなど、施設の充実が図られました。 福井県勝山市村岡町寺尾51-11かつやま恐竜の森内
福井市美術館〈黒川紀章〉/福井市
福井市ゆかりの彫刻家であり、第二次世界大戦前後の動乱期をフランスで過ごした彫刻家・高田博厚の作品を収蔵、展示する美術館。こちらも設計は黒川紀章。国立新美術館とも通じるところのある、曲線を多用した有機的な形の外観を縁取る外壁は、その大半がガラス張りとなっていて、彫刻ならではの自然光による作品鑑賞、光を感じながら行われる創作活動などにも適したデザインとなっています。 さらに芝生広場や用水を活用した池を中心に広がるビオトープ、造形遊びのできる広場などをデザイン。隣接する下馬中央公園の景観ともゆるやかにつながり、自然と共生する美術空間を実現しています。 福井県福井市下馬3-1111
若狭三方縄文博物館〈横内敏人〉/若狭町
若狭湾からほど近く、三方五湖にある縄文遺跡の鳥浜貝塚を中心につくられた博物館。湖のほとりに広がる公園の中、お腹を膨らませたようなこんもりとした芝山に埋もれる建物が博物館のシルエットです。 建築家の横内敏人によって、縄文人の核となっていた「生命の循環」という世界観をテーマにデザインされたもの。森の木々をイメージした円筒が天へと伸びる様子も印象的で、装飾の意味合いのみならず、配管やエレベーターなど機能面も内包しています。 2階の入り口から館内へ入ると、まるで大木のように林立する柱の間に天窓から光が降り注ぎます。光を感じながら1階へと降りていくと、母なる大地に入っていくような感覚が体験できそうです。 福井県三方上中郡若狭町鳥浜122-12-1