北陸 28日から冬型で荒天 落雷や突風・ひょうなどに注意 警報級の大雨や暴風も
日本海の海面水温高く、大気の状態不安定に 落雷・竜巻などの激しい突風・あられに注意 新潟を中心に土砂災害に警戒
図は、11月25日時点の日本海の海面水温と平年差になります。北陸地方以南の日本海では海面水温が18度以上となっており、平年差では日本海西部を中心に平年より3度以上高い海域があります。一般に地上付近と上空5500メートル付近の温度差が40度以上となると、大気の状態が非常に不安定といえますが、今回は北陸地方の上空5500メートル付近でマイナス27度以下の寒気が南下する予想となっており、温度差は45度以上となります。 このため、海上では発達した積乱雲が次々と発生して北陸地方に流れ込むでしょう。落雷や竜巻などの激しい突風のおそれがあります。また、平地で降雪は予想されませんが、沿岸部を中心にあられやひょうが降り、道路が真っ白になるおそれもあります。冬タイヤにまだ替えていない方はなるべく早めに交換された方がよさそうです。 冬型は30日(土)頃までは続きそうです。北陸地方では、累積雨量が多くなる所があり、29日(金)は、新潟では警報級の大雨となる可能性があります。また、令和6年能登半島地震の影響で地盤が緩んでいる所があり、少ない雨量でも土砂災害の危険度が高まるおそれがあります。最新の情報に注意してください。
あられ・ひょうに対して注意 対策は
28日(木)から30日(土)頃まで、沿岸部を中心にあられやひょうの降るおそれがあります。あられやひょうは雪と比べて短時間で道路に積もることがあります。路面状態が急変するおそれがありますので、あられが降ってきたらすぐにスピードを落とし、雪道走行と同様に「急の付く動作を控える」ようにしてください。また、ノーマルタイヤの場合は走行は大変危険ですので、安全な場所に停止し、道路上のあられやひょうが解けるまで待機するようにしましょう。 車ではなく、徒歩で移動中の方は、なるべく頑丈な建物の中に避難しましょう。ひょうの大きさによってはけがをするおそれがあります。 家の中では、雨戸やシャッターを閉めましょう。ひょうで窓ガラスが割れるおそれがあります。雨戸やシャッターがない場合はカーテンを閉めましょう。窓ガラスが割れた場合、周囲に破片が飛び散るのを防ぐことができます。また、窓からなるべく離れた所へ移動しましょう。 農作物のひょうに対する備えとしては、防ひょうネットの利用が効果的と言われますので、事前に張っておきましょう。固定ひも等の緩みなども確認するようにしましょう。
日本気象協会 北陸支店 和田 玲央奈