三井物とロート薬、シンガポールの漢方薬企業買収で最終調整-関係者
(ブルームバーグ): 三井物産とロート製薬のグループは、シンガポールの漢方薬製造販売企業のユー・ヤン・サン・インターナショナルの株式の過半数を取得するための取引に近づいていると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
両社のグループは、他の企業を競り落とした結果、最も有力な買い手として浮上しているという。早ければ来週にも予定する調印に向けて、取引の詳細についての最終調整に入ったと、取引が非公開であることを理由に匿名を条件に関係者が明かした。
中堅プライベート・エクイティー(PE、未公開株)投資会社のタワーキャピタルアジア、シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングス傘下のブランカ・インベストメンツや、ユー・ヤン・サンの創業一族のメンバーは、株式の過半数を売却することを検討し、評価額は8億ドル(約1200億円)になると、ブルームバーグは報じていた。
交渉は現在も進行中であり、合意に至るにはまだ時間がかかる可能性があるという。
三井物産とテマセク、ロート製薬の担当者はコメントを控えた。タワーキャピタルからは回答がなかった。
ユー・ヤン・サンは創業145年の漢方薬製造販売企業。同社のウェブサイトによると、香港やマカオ、マレーシアなどに170以上の販売店を持っているという。
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--取材協力:Manuel Baigorri、Dexter Low.
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Elffie Chew, Dong Cao, Akemi Terukina