「今日は出られただけで良かった」被災地・石川県の卓球は今<全農杯2024年全日本卓球選手権大会ホープス・カブ・バンビの部 石川県予選会>
地元の卓球関係者たちの助け合い
液状化被害の大きな地区から、内灘宮坂ジュニアクラブも参加していた。町の子を教え続けて40年以上の伝統あるチームで、クラブ卒業生たちが全国中学選抜3位になったこともある。内灘は下水道が復旧していない家もまだ残っている。 震災後、練習場所の体育館は無事だったが、公民館へ支援物資運搬のトラック通行道路を確保するため、練習は休むことになった。約1ヶ月間、北陸大学や金沢学院大学附属高校、そしてご自宅に卓球台がある有志のお宅でも練習をさせてもらえたことに、代表の井上豊さんは感謝している。 「おかげさまで、久しぶりに体育館で練習再開したとき、子どもたちが嬉しそうな顔で卓球してました」 多くの卓球関係者たちの助け合いのおかげもあってか、内灘宮坂ジュニアからは4人入賞、うち3人が、県代表として全日本ホカバへの切符を勝ち取った。
指導者の喜びでもある
子どもたちがはつらつとプレーする様子は、他県となんら変わらない。指導者もまた、子どもたちと密にコミュニケーションを取りながら、卓球できる喜びを確認しているようにも見えた。 私たちは何度も忘れてしまうが、親がいて、子どもがいて、指導者がいて。卓球の練習ができて、試合に出られて、喜怒哀楽を表現できて。 そんな平凡で大切な日常のために、小さな石川県の卓球人たちの復興への歩みは続く。
石川県予選会 結果
※各カテゴリー3名が石川県代表(3位の上位表記まで) <ホープス男子> 1位 岡部獅央(大宗クラブ) 2位 田中琉聖(穴水真名井) 3位 荒尾陽里(PEACE) 3位 山崎航弥(津幡クラブ) <ホープス女子> 1位 西川椿姫(PEACE) 2位 塩崎愛梨(かほくジュニア) 3位 川島絆愛(松平スポーツ) 3位 松川彩夏(川北ジュニア) <カブ男子> 1位 藤永誉(Practice Jr) 2位 櫻井亜蓮(大宗クラブ) 3位 初見優(内灘宮坂Jr) 3位 川島優直(川北ジュニア) <カブ女子> 1位 渡会梛都(大宗クラブ) 2位 横浜聖夏(羽咋クラブJr) 3位 山下里紗(PEACE) 3位 川辺実莉(PEACE) <バンビ男子> 1位 井上大和(内灘宮坂Jr) 2位 飯田健生(内灘宮坂Jr) 3位 久田晴翔(エンデバー・メイト) 3位 奥大真(能美Jr卓球クラブ) <バンビ女子> 1位 宮西桜(川北ジュニア) 2位 川島絆瑞(松平スポーツ) 3位 櫻井花凛(大宗クラブ) 3位 櫻谷仁菜(内灘宮坂Jr)
動画はこちら
https://youtu.be/hp9uG0ig4TU
槌谷昭人(ラリーズ メディア事業本部長)