威勢よく初競り 「キロ2025円」のご祝儀相場も 名瀬中央青果
鹿児島県奄美市の名瀬中央青果(中村博光社長)で5日朝、2025年の初競りが行われた。キュウリやキャベツ、フダンソウなどがずらりと並んだ市場には威勢のよい掛け声が飛び交い、パイナップルには新年にちなんでキロ当たり「2025円」のご祝儀相場が飛び出すなど活気に包まれた。 午前8時半の初競り開始に先立ち、中村社長は「野菜、果実、鶏卵、花を取り扱う市場として、島の皆さんの食を支え、島外の奄美の農産物を待っている人たちへ安定して品質のいい品物を届ける役目を担うため、皆さんのご協力を」などとあいさつした。 安田壮平奄美市長は「市として今後とも農業生産量と流通量の拡大による市場の振興発展に向け、精いっぱい努めていく。奄美大島の台どころである市場がこれまで以上に活気あふれるよう期待する」と述べた。 1年間の商売繁盛を祈って乾杯が行われ、安田市長が鳴らした鈴の音と同時に取引が始まった。 初競りの入荷量は野菜2215・5キロ、果実444キロ、花き33キロ。うち地場産は全体の約54%で、キャベツやトマト、ダイコンの出荷が減少した野菜は昨年と比べて出荷量が半減し、果実では津之輝の出荷がなかった。単価は前年比で野菜と花きが高値、果実は安値で推移した。 名瀬中央青果の担当者は「昨年の梅雨時期から日中の気温が高かったことや台風などの天候不良により、農作物の生育不良が多く、全体の量が少なかったのではないか」としている。