黒糖焼酎の魅力発信 朝日酒造の喜禎氏が講演 焼酎マイスタークラブ
NPO法人かごしま焼酎マイスターズクラブ(鹿児島市、鮫島吉廣理事長、会員167人)の第44回勉強会が8日、鹿児島市の鹿児島大学講義室であった。同クラブの会員35人が参加。朝日酒造(喜界町)の喜禎浩之代表取締役社長を講師に招き、奄美黒糖焼酎の製造工程や原料の黒糖、国内最大のゴマの生産地である喜界島の白ゴマ栽培の取り組みなどを学んだ。 同クラブは鹿大の社会人向け履修証明プログラム「かごしまルネッサンスアカデミー 焼酎マイスター養成コース」の修了者が中心となり、2018年に発足。焼酎文化と魅力を広く発信する〝焼酎の語り部〟として地域の活性化や人材育成に寄与しようと、本格焼酎の販促や研究、焼酎文化の保存などさまざまな事業に取り組んでいる。勉強会では各地の酒造会社の杜氏(とうじ)や営業担当者などを講師に招き、多様な視点から焼酎の知識を学んでいる。 喜禎氏は自社農園での有機農法にこだわったサトウキビ栽培や黒糖づくり、喜界島の風土から生まれる黒糖焼酎の魅力を紹介。受講者からは黒糖の生産地による違いや喜界島の特性についての質問があった。 鹿児島市の上村裕洋さん(67)は「ぜひ喜界島に行ってみたいと思った。黒糖焼酎や白ゴマなど外に伝わってないことも多いと思う」と話した。同クラブ事務局の藤崎一幸さん(70)は「オーガニックによる自家製糖を原料とした焼酎造りには、地域へのこだわりと品質の高さを感じる。より多くの人に知ってもらうためにも、都市部を中心とした地道な営業活動も必要と思う」と語った。