武器をより発揮するために練習から情報量増加。神村学園MF松下永遠が高精度キックを駆使してゲームメーク
[5.24 インターハイ鹿児島県予選準決勝 樟南高 0-5 神村学園高 OSAKO YUYA stadium] 【写真】「なんと!」「こんなかわい子ちゃんが…」ユニ姿で連番観戦した“美女2人”に脚光 後半、神村学園高は効果的なサイドチェンジを連発。特にMF松下永遠(3年=JFAアカデミー福島U-15 WEST出身)は高精度のミドルパスを3本、4本とピタリと通して攻撃を活性化していた。 練習から取り組んできた周りを見る力と、高精度キックを活かし、4点目の起点に。「結構周りの情報とか、状況が見れてたんで。散らすことができました」。意識して味方のWBやシャドーの選手を活用。松下は、前半13分にもゴール前でラストパスを通してアシストを記録するなど、役割を果たした。 松下は鹿児島県出身で中学時代はJFAアカデミー福島U-15 WESTに所属。神村学園のパススタイルに憧れ、地元に戻ってきた。1年時にはU-16の全国大会、「MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16」で準優勝に貢献し、敢闘賞を受賞。だが、昨年は思うように活躍することができず、夏冬の全国大会登録メンバー入りを逃している。 今年、新チームがスタートした時点では、先発を争う一人。そこから「止める・蹴るのところが長所なんですけど、その長所が活かせてなかったので、活かせられるような練習をしていました。周りを見るとか、情報を頭に入れとかないと、やっぱりそういうところが活かせられないんで、とにかく周りを見る練習を、練習からしていました」。徐々に練習中、試合中の情報量を増やすことに成功。自分の特長を発揮できるようになったMFは、プレミアリーグWESTでエースMF名和田我空とともにフルタイム出場を続けている。 この日もしっかりと遠くの選手を視野に入れ、武器であるキック精度によってチャンスに結びつけた。また、しなやかなドリブルや簡単にロストしない力も魅力。テクニックは技巧派集団の神村学園でも上位だと言える。昨年までとは意識面も変わったというMFが活躍するのは、まだまだこれからだ。 「去年までは自分でやろうとしてなくて、ドリブルできるところもパスで逃げたりとか、自分を出しきれてなかったかなと。(コーチの)柏野(裕一)さんとかにも、『自分でもっとやれ』と言われていました」。ミドルシュートによるゴールも増加中。憧れは元スペイン代表MFイニエスタで、ドリブルも、パスも、シュートも、何でもできる選手を目指している。 決勝の対戦相手は、同じプレミアリーグ勢で強度の高い鹿児島城西高だ。「(セカンドボールを含めて)まず中盤のところで負けないようにして、チームとしても城西に負けないように頑張りたい。チームを勝たせるっていうところを明日はしていきたい」と語るボランチは、中盤の攻守で相手を上回り、ゴール、アシストを積極的に狙う。