子育て支援で「くるみん」認定 セントラルグラスファイバー 三重・松阪
市から奨励金交付も
三重県松阪市大口町に本社を置くセントラルグラスファイバー(藤田俊弘代表取締役社長)が、従業員の子育て支援に取り組む事業所に対して厚生労働省が認定する「くるみん認定」を取得した。市はくるみん認定を受けた事業所を応援しようと奨励金(30万円)を交付しており、5日午後1時半から市役所で交付式があった。 同社松阪工場の丸尾博取締役工場長(56)と藤沼芳雄次長兼管理課長(58)が市役所を訪れ、竹上真人市長から丸尾工場長に目録が手渡された。 くるみんは、次代の社会を担う子供が健やかに生まれ、育成される環境を整備するために制定された「次世代育成支援対策推進法」に基づく認定制度。同法では労働者の仕事と子育てに関する「一般事業主行動計画」の策定・届出、外部への公表、労働者への周知を101人以上常時雇用している事業者に対して義務化。100人以下の企業は努力義務となっている。行動計画を策定し、男性労働者の育休取得率が10%以上、女性労働者の育休取得率が75%以上など10の条件をクリアすると認定が受けられる。 同社はセントラル硝子㈱(本社=東京都)の100%子会社で、ガラス繊維製品のグラスファイバー(長繊維)を松阪工場で、グラスウール(短繊維)を愛知県の春日井工場で製造。全体で男性127人、女性16人の計143人を雇用している。 同社では、親会社のくるみん認定取得に合わせて、1年ほど前から雇用環境整備に取り組み、7月1日付で認定取得に至った。 丸尾工場長は「若い人たちに長く勤めていただくためにも福祉制度を整備していきたいという思いで取り組んできた。実際、昨年に1人と、今年9月から1人の男性社員が育児休暇を取得しています。認定を取るためというより、環境整備を進めた結果、認定をいただけることになりました」と話す。 竹上市長は「最近の若い世代は企業の福祉活動に感心を持っている。くるみんというのは、男性社員にももちろんだが、母親にアピールできるのでは」などと話していた。