面接で「キャリアチェンジの理由」を質問されたときの正しい答え方
キャリアチェンジの動機をしっかり説明する
■新しいキャリアに挑戦しようと決めた理由について、きちんと説明する 面接で示さなくてはならないのは、マネジメント能力や、新しい業界や職務で活躍できることを証明できる事例だけではない。転職やキャリアチェンジのタイミングがいまでなければならない理由を説明する必要がある。 理想としては、その「理由」を、自分自身のためになることだけでなく、応募先企業のためになることとも関連付けたい。マネージャー職を希望しているなら、自身の昇格や給与アップ、キャリアアップばかりを理由に挙げてはならない。成果を出せば、そうしたかたちで十分に報われるべきであるのは言うまでもない。しかし、転職やキャリアチェンジの原動力は、マネージャーとして人材を育成したり、より大きな問題に取り組んだりする機会を得ることだ。そして、人材育成も問題解決も、未来の雇用主があなたを役立つ存在とみなす理由になる。 同様に、新たな職務や業界にキャリアチェンジする場合、その理由の一つには個人的な関心があるだろうし、自分がどれだけ熱心であるかを応募先企業に知らせることには何の問題もない。とはいえ、キャリアチェンジの理由を説明するときは、自分を得られることより、未来の雇用主が得られることをアピールしよう。例えば、「新たな職務や業界でのインパクトを実現したい」などだ。 仮に、営業職から財務職にキャリアチェンジするなら、財務部門は応募先企業にとって要であることを示す理由をリストアップし、だからこそ財務職に就きたい、とアピールすればいい。数字にかかわる仕事がしたいなど、個人的な好みだけでは不十分だ。 ■キャリアチェンジは、単なる転職より難しい 同じ業界内の他企業に転職するときは、応募先の企業が、前職の企業より優れている理由を考えておく必要はあるが、職務や業界、職務レベルについては、すでに経験を積んでいる。これに対してキャリアチェンジの場合は、応募先企業が前職の企業より優れている理由に加えて、新たな職務や業界、職務レベルを目指す上で、自分のスキルや能力と実践事例を証明しなくてはならない。 乗り越えるハードルが高いため、キャリアチェンジを目指す、説得力ある「理由」を示すことも必要だ。そうしなければ、キャリアチェンジにさほど本気ではなく、今後必ず遭遇するであろう浮き沈みに耐えられないのではないかと、応募先企業に不安を抱かれてしまうかもしれない。 「キャリアチェンジを目指すのはなぜか」という質問への答え方次第で、超えるべきハードルがより高くなる可能性もある。きちんと準備をして面接に臨もう。
Caroline Ceniza-Levine