熊本県西原村の人口が、熊本地震前の水準まで回復しました。 　8月17日に誕生した片山大誠くん。7月末に地震前の人口に回復して以降、村内で初めて誕生した新たな西原村民です。 　25日、吉井誠村長から、人口回復の記念に認定証と記念品が贈られました。 　2016年の熊本地震で震度7を記録し、9人が亡くなった西原村。一時、集団移転も検討されたほど甚大な被害を受け、人口は300人以上減少しましたが、7月末に地震前を超える7042人まで回復しました。 　近隣で半導体関連企業の集積が進んだことや益城町に東海大学の新キャンパスができたことで若年層の人口が増加。賃貸アパートが次々と建設されているということです。 　かつて仮設住宅があった場所には、体育館や公園が整備されるなど子育て世代にとって生活しやすい村へと生まれ変わっています。 　 片山翔太さん 「のどかで自然にあふれているので、のびのびと、そういうのに触れながら成長してくれている」 　なお、熊本地震で被災した他の自治体でも変化が出ています。 　益城町では、熊本地震後、一時2000人近く人口が減りましたが、現在は回復して地震前の水準に迫っています。 　御船町もほとんど地震前と同じくらいまで回復しています。特に子どもの人口が地震前より200人ほど増えるなど、若い世代の人口が増えています。コストコの立地やTSMC関連の企業集積で、大型分譲地が整備されるようになり、人口が増えたという見方ができるようです。 　南阿蘇村は、若年層の流出などで人口減少が続いていましたが、熊本地震が拍車をかけた形となりました。 　ただ、定住促進課を新設するなど対策を講じ、地震後減少の一途をたどっていた人口は、昨年度末より増加するなど回復の兆しを見せています