【同窓会には行けません!?】奥田民生が友達関係に「勝ち組」「負け組」を持ち込むなと言う理由
自分は将来どうなるだろう……。そんな不安を持つ人は少なくないのではないだろうか。「いつまで第一線でいられるか」「いつまで他人と競えばいいのか」「いまいる友達は60歳になっても友達か」「気力体力はどうなるか」「お金は?」「いまのうちにやるべきことは?」など疑問がつきない。そこで本連載では、2025年に60歳を迎える奥田民生の10年ぶりの本『59-60 奥田民生の仕事/友達/遊びと金/健康/メンタル』の中から、民生流の「心の持ち方、生きるヒント」を紹介する。「力まず自然体でカッコいい大人」代表の奥田民生は、これまでどのように考え、どのように働き、どのように周りとの関係を築いてきたのか。その言葉を見ていこう。(構成/ダイヤモンド社・石塚理恵子) ● 年末到来 いよいよ年末。 郷里に帰って久しぶりの同級生と集まる機会があるかもしれない。 今回の連載は、そんな人たちに奥田民生からメッセージを送りたい。 ● 友達関係に 「勝ち組」「負け組」を持ち込まない 世の中には「勝ち組」「負け組」という言葉がある。 歳をとると昔友達だった同級生にも、社長になるやつが出てきたり、大企業の部長に昇りつめたり、平社員のまま楽しむやつが出てきたりする。 それを世間は「格差」と言うのかもしれないけれど、そうなったら友達はどうなるか。 ● なぜ「会えない友達」が出てくるのか こういうときはたいてい、格差を「付けられた」と感じる側が、自分から避けたり離れたりして友達関係は疎遠になる。 でも、そういうことをまったく気にしないやつ(俺もその1人だ)はいて、「あいつすごいな、社長になったんだって!」とか「すげーな、あいつ超金持ちになったな」なんて言えると、友達が減ることはない。 ● 偉くなったからなに? 偉くなっても金持ちになってもそれはそれ。 友達は友達だし、俺はなんとも思わない。 ● 立場で壊れる友達は友達じゃない 「それはお前がミュージシャンになって多少は偉くなったからだろ?」と言われるかもしれないけれどそうでもない。 俺は自営業の友達が多いから、言ってみれば周りはみんな「社長」で、やつらは俺のことを偉いともなんとも思っていない。 俺たちはお互いがそれぞれの場所、それぞれの仕事でがんばればいいじゃないかと思っている。 ただこの「お互いがそう思う」っていうのは重要で、それではじめて友達関係は長続きする。 もしこれができない友達がいるとしたら、残念だけどそいつは元々友達じゃなかったのかもしれない。 ● つまらないことを言ってはいけない 友達なんてお互いの立場を気にし出したらキリがない。 本来なら世間で言われる格差なんて関係ないし、百歩譲ってあったとしても俺は「そういうのを気にしてちゃ友達じゃねーよ」と思ってしまう。 (本稿は奥田民生『59-60 奥田民生の仕事/友達/遊びと金/健康/メンタル』からの抜粋記事です。)