漫画から出てきたみたい!実写化作品で「探偵を演じたイケメン俳優」
■ふたりの絆も見どころ!『探偵学園Q』の神木隆之介・山田涼介
『探偵学園Q』は、『金田一少年の事件簿』の作者たちが描く「探偵学園」を舞台にした異色の作品だ。本作には、探偵の卵たちが学園で推理の勉強をしながら、仲間とともに難事件に挑む青春群像劇としての一面もある。 その実写ドラマ版では、神木隆之介さんや山田涼介さん、志田未来さんなど後の人気俳優たちの瑞々しい演技が見られる。 主人公のキュウを演じるのは天才子役として知られていた神木さんで、もうひとりの主人公的存在・天草流を演じるのは当時Jr.だった山田さんだ。 神木さんは探偵に憧れ、純粋な感性と独特の感覚で謎を解くキュウの天真爛漫な姿をのびのびと演じている。一方、超絶イケメンで天才的な推理力を持つ流を、山田さんがミステリアスに演じた。 本作の魅力のひとつが、この個性豊かな二人の絆やそれぞれの成長だ。特に、第10話で「どんなことがあってもリュウを信じてる。だから、噓だけはつかないでほしいんだよ」とキュウが伝え、「絶対嘘はつかない。約束する」と流が応えるシーンは、ストーリーの最終盤で大きな意味を持つ名シーンとなっている。 彼らの関係性はストーリー上でも大きなポイントであり、徐々に信頼関係を深めていく姿にはぐっときてしまう。最終回では二人の間に大きな溝が生まれそうな展開もあり、どんな結末を迎えるのか予想のつかない推理合戦が繰り広げられた。 すべての事件が終わった後、等身大の子どものような表情になるキュウと流の表情が印象的だ。探偵の時には凛々しい表情、日常シーンでは子どもらしくという姿も微笑ましかった。 神木さんは2021年に自身のYouTubeチャンネルで、“『探偵学園Q』の続編がやりたい”と山田さんと話したことを明かしていた。それほどキャストにとっても思い入れの強い作品のようだ。
■ギャップがたまらない…『名探偵コナン』の小栗旬
『金田一少年の事件簿』と並ぶ推理漫画と言えば『名探偵コナン』だ。本作の映像化は、小学生が主人公というストーリーの特性上難しいと思われていたが、高校生探偵・工藤新一を主人公にしたオリジナルストーリーとして実写ドラマ化がされている。その作品が『名探偵コナン 工藤新一への挑戦状~さよならまでの序章(プロローグ)~』である。 主人公の工藤新一を演じたのは、『花より男子』の花沢類役や『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』の佐野泉役などのイケメンキャラを演じたことで有名な小栗旬さん。彼は本作で工藤新一を演じるにあたって、「作品の世界を崩さないように、自分なりに新一を演じました」と誠実な姿勢を見せていた。 小栗さん演じる新一は、とにかくかっこいい。キザでぶっきらぼうでありながら、蘭には一途という新一のキャラクター性をしっかりと演じていた。普通の高校生としての姿と、完璧な推理力を持つ高校生探偵としての姿のギャップも印象的だ。 ドラマ第1弾『工藤新一への挑戦状』では『名探偵コナン』の前日譚が描かれ、コナンになる前の高校生時代の新一が活躍する。毛利蘭役を演じた黒川智花さんも原作のイメージにピッタリで、新一と蘭の関係性も見どころである。 本作は原作ファンを喜ばせる要素も多い。蘭が新一に「遊園地行きたい!トロピカルランド!」と言うなど、漫画第1話につながるセリフがあったり、サッカーボールを使って爆弾を上空に蹴り上げたりと、「コナンっぽさ」があちこちに散りばめられている。 また、思わず口をすべらせた犯人に対し「あなたいま、犯行を認めましたね」と自信たっぷりに言い放つシーンの小栗さんの演技は、新一そのものだった。 さらに、ドラマ第2弾『名探偵コナン 工藤新一の復活!~黒の組織との対決(コンフロンティション)~』では、新一が一時的に元の姿に戻って黒の組織と対決するストーリーが展開された。このエピソードでは大人に戻った灰原哀(シェリーこと宮野志保)を香椎由宇さんが演じ、蘭と三角関係のような複雑な状況に陥るのにもハラハラさせられた。 小栗さんの好演が話題を呼び、『名探偵コナン』の実写版はその後も制作された。その際にはキャストが一新され、溝端淳平さんが新一を、松坂桃李さんが服部平次を演じている。こちらの作品もイケメン俳優たちが探偵を演じている作品として見逃せない。 推理漫画の実写化はセリフ量も多く、キャラクターを再現するのも難しい。そんな中でも『金田一少年の事件簿』の大成功によって、推理漫画の実写化ドラマは人気ジャンルとなったといえるだろう。今後もどんなイケメン名探偵が生まれるのか楽しみだ。
スパロウ