“ホールケーキ500円”に秘められた瀬山和子さんの「心意気」物価高ものかは!札幌市
安くおさえる工夫だけではなく、作り手のことまで考えられたクリスマスケーキが、大通駅構内の店舗に並びます。 よく店に通うというお客さんはー (常連客)「すごくお手頃で助かります。気軽に買えます。家族で食べようと思います」
お重の中には栗きんとん・数の子・黒豆など定番が並びます。 中でも力を入れているのが、昆布巻きです。 どの世代も美味しく食べられるよう、薄めの味付けで素材の味をいかします。
この安さを実現するために、瀬山さんはほぼ毎日朝2時に起きて市場に向かいます。 新鮮な野菜や魚をより安く仕入れるために人知れず奮闘しているのです。
日々さまざまな総菜をつくっている工場では、余った食材を無駄にしないよう、まかない弁当を作っています。 その値段、なんと100円。 物価高という逆風の中、お客さんのために値段をおさえて、スタッフに対しても還元します。 (瀬山和子さん)「やはり職業人として、自分の生計を立てられる人になってほしいなと思います。それはなれると思いますね」
(吉岡記者)「この職場は(従業員にとって)どういう場所でありたい?」 (瀬山和子さん)「皆さん黙っていますけど、孤独感は味わっていると思う。やっぱり人間にとって孤独というのが、一番つらいんじゃないかと思います。近づく・そばに寄るということが、なかなか一歩(施設の)外に出ればしてもらえませんので、(この職場は)なくてはならない場所になっている」 500円のクリスマスケーキ。 物価高でも奮闘する店の裏側にあったのは、お客さんとスタッフどちらも笑顔にする優しい想いでした。