【私の憧れの人】ブロガー・紫苑さん 作家の幸田文さんに学んだ「身の丈に合った暮らし」の尊さ、珠玉の言葉は“福分“と“持ったが病”
世の中を信じられるようになる、希望のような存在
プチプラ着物の愛好家でもある紫苑さんは、現在は着物を自分で洋服にリメークしたり、お金をかけずにおしゃれを楽しんでいる。 「自分が着物を着るようになり、文さんの着物の着付けにも惹かれました。粋すぎず、崩しすぎず、まとまりすぎず、彼女独特の着方になっています。何よりもたたずまいが素晴らしい」 今後も文さんの教えを胸に年を重ねたいと語る紫苑さんだが、「福分は身についたけれど、持ったが病はまだ完治していない」と話す。 「私はまだまだ表面的なことにばかり終始してしまうし、お金があるわけではないので、物への執着が少しある。 それでも、月5万円という年金であっちにふらふら、こっちにふらふらしながらも、世間の常識や思い込みにとらわれずに、とにかく堂々と暮らしていきたい。 どんなに年を重ねても文さんのような人間になるのは無理だとはわかっているんですけれど、かつてこんな人が実際に生きていたんだと思うだけで、世の中を信じられるようになる。私にとって、そういう希望のような存在なんです」 【プロフィール】 紫苑(しおん)さん/コロナ禍を経て、毎月の年金だけで暮らす節約生活に。お金をかけずに食事やおしゃれを楽しむブログ「ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫」が話題を集め、著書『71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活』は9万部のベストセラーに。 ※女性セブン2024年11月14日号