中国・合同軍事訓練でロボット犬が大活躍
【東方新報】現在行われている中国とカンボジアの合同訓練で、中国人民解放軍がロボット犬を配備した。アナリストはこれを、戦闘効率を大幅に向上させ死傷者を減らすための「インテリジェント装備」の技術的進歩の一つと見ている。 中国中央テレビ(CCTV)の25日の報道によると、合同訓練「ゴールデン・ドラゴン-2024」の中の適応訓練の段階で、中国軍は4D超広角センシング・システムを搭載した重さ15キロの新型ロボット犬を投入した。 このロボット犬は、2時間から4時間の耐久性を持つバッテリーと電源システムを持ち、前進、後退、ジャンプ、しゃがみ込みなどの動作を自在に行うことができる。また障害物を避け、素早く目標に接近するための移動ルートを独自に調整することもできる。 模擬市街地訓練のステージでは、リモコン操作のロボット犬が街路の外側まで偵察に行き、対象の障害物を捉え、そのデータを送り返してきた。このロボット犬は、偵察データをリアルタイムで司令部に送ることができるという。また、襲撃任務を果たす重量50キロ超えの大型のロボット犬もいる。 武装テロリスト対応の模擬訓練では、ロボット犬が先陣を切ってビルに突入し、ビルに潜むテロリストを素早く一掃したとCCTVが報じた。 訓練に参加した兵士の1人・陳さんは「ロボット犬は人間の隊員の代わりに偵察や攻撃をやってくれる。都市作戦の優秀な新メンバーです」と話す。 専門家は「通常では新式装備が他国との合同訓練に持ち込まれることはないので、このロボット犬は一定の技術的成熟度に達していると推測できる。ロボット犬は危険度の高い任務に投入でき、任務の効率的な遂行、人間の死傷者数の減少が望める」と言っている。 「合同テロ対策作戦」と「救命救援」をテーマとした中国とカンボジアの「ゴールデン・ドラゴン-2024」合同訓練は、16日にカンボジアの訓練基地で開幕、陸上と海上でそれぞれ実施された。 CCTVの報道によれば、都市部での人質救出、山岳地帯でのテロリスト排除、海上でのハイジャック対策に焦点を当てたこの訓練は、適応段階、指揮段階、実戦段階の3段階に分けて行われた。 専門家は「テロ、海賊、自然災害といった人類が直面する共通の脅威を含む、従来の伝統的な安全保障とは異なるの脅威の領域を対象としている」と強調している。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。