粗大ごみの不法投棄深刻 福島県いわき市小名浜の大原第一区 矢田川堤防清掃 高齢化に伴い業務負担増
福島県いわき市小名浜の大原第一区(筥崎稔行政区長)は毎年6月、区内を流れる矢田川両岸の堤防周辺の草刈りなどを行っている。河川愛護と環境美化を目的に継続している。しかし住民の高齢化に伴い業務負担が増加していることに加え、粗大ごみの不法投棄が問題となっている。関係機関に対策などの陳情を行っているが改善に至っていないといい、筥崎区長らは頭を抱えている。 16、23日の両日、区の関係者など約60人が川沿いの矢田川橋南から旧アルパインテクノまでの約1・2キロの区間で実施した。区内の蛭田義一大原公民館長は「作業を阻むのが草に隠れ大量に出てくる粗大ごみなどの不法投棄」と打ち明ける。2019年度から取り入れたリースの重機や自前の草刈り機が壊れてしまう被害も出ているという。重機については行政区予算を充当しているが「経済的負担が大きい」と関係者は嘆いている。 堤防周辺は、昼は抜け道として交通量が多く、夜は暗く人が少ない。筥崎区長は「(不法投棄は)今に始まったことではない。ごみ捨て場ではない」と憤る。子ども用プラスチックのおもちゃや家電製品、幅2メートルほどあるコンクリートのU字構などもあり、作業のたびに拾い集めるが、数日経過すると、すぐにまたごみが捨てられているという。
関係者は「作業が容易ではない上に足場なども悪く危険性も伴う。(対応を含めて)関係機関にも何か手を打ってもらいたい。今後起こりうる災害にも対応できないかも」と警鐘を鳴らしている。 (いわき版)