【ヤクルト】奥川恭伸、2年ぶりの1軍登板で5イニング1失点、勝利投手の権利を手にして後を託す
◇14日 オリックス―ヤクルト(京セラドーム大阪) けがに泣かされ続けた若き右腕が最前線のマウンドに帰ってきた。ヤクルトの奥川恭伸投手が2年ぶりに1軍登板。オリックス打線を相手に完全復活へ大きな一歩を踏み出した。 高卒2年目の2021年にチームトップタイの9勝をマーク。ポストシーズンでも好投してセ・リーグ&日本シリーズ制覇に貢献した。さらなる飛躍を誓った22年シーズンの初戦、3月29日の巨人戦(神宮)で右肘を負傷。復帰間近の昨年7月に左足首を骨折した。 再び1軍のマウンドで輝くために汗を流したが今春キャンプ終盤に腰痛で離脱。「リハビリだらけ…。早くマウンドに立ちたい」。じくじたる思いにもやもやが募った。 「絶対に恩返しをしたい。そのチャンスを今回もらえた。最後まで諦めずに思いっきり腕を振りたい。それが恩返しかなって思いますね」 周囲のサポートに支えられながら地道に復活への基盤を築いてきた。昨オフには「初めて身をもって感じた」という下半身を重点的に強化した。「新しい自分がどういうピッチングをできるかすごく楽しみ」。待望の復帰戦は2021年11月の日本シリーズ第1戦でオリックスを相手に7イニング1失点と好投した京セラドーム大阪で実現した。 復帰戦の結果は5イニングを7安打1失点。4回まで毎回走者を背負いながらも無四球で、4回に杉本に喫したソロでの最少失点でしのいだ。3点リードの展開で笑顔の降板。勝利投手の権利を手にして救援陣に後を託した。
中日スポーツ