「トミは仲間から愛されてるよ」アーセナル名将、英国人記者が「ファーストクラス」と絶賛…冨安健洋25歳の“万能型DFだけでない才能”
アルテタ監督「ベストポジションは私にも…」
福岡出身の万能型DFは、リーグ最終節のエバートン戦で右足のシュートを沈めた。その同点ゴール(一昨季と昨季はノーゴールだったが、今季はこれを含めて2得点)は、アーセナルの一縷の望みとなった──結局、シティもウェストハムを下したため、ほんの一時的なものとなってしまったけれども。 アルテタ監督は昨年10月、「彼(冨安)のベストポジションは、私にもはっきりとわからない」と言ったが、終わったシーズンを振り返ると、レフトバックが主戦場となっていたことがわかる。 もし冨安がクラブでも日本代表と同じように、守備陣の中央でプレーしたいと思っているなら、その願いは叶えられないかもしれない。ウィリアム・サリバとガブリエウ・マガリャイスは、プレミアリーグ随一のCBコンビとなっているからだ。またライトバックにはベン・ホワイトが定着し、リーグ戦の3試合を除く全試合に先発している。 新加入のティンバーが戦線を離れ、キーラン・ティアニーがレアル・ソシエダにローン移籍したことで、レフトバックのレギュラーは当初、オレクサンドル・ジンチェンコと冨安の間で争われた。ウクライナ代表で中盤を任されることも多い前者は、前所属先のシティでペップ・グアルディオラ監督のもと、ハイブリッドな“偽のSB”の役割を体得。アーセナルでも、最終ラインの左で先発しても、ポゼッションの際には一時的にセントラルMFとなり、中盤に数的優位を生み出していた。 ただしそれは、ボールを奪われた時に、相手にその空けたポジションを使われかねないリスキーな戦術でもあった。また今季からデクラン・ライスが加わったことにより、アーセナルの中盤は攻守にレベルを著しく高めたため、指揮官は中盤の数の優位性よりも、バックラインの安定性を重視した。
冨安が明かした「アジア杯→怪我」での辛い時期
そこで冨安の新たなライバルとなったのが、同じく元はCBを本職としていたヤクブ・キビウォーだ。このポーランド代表DFは初頭に左で試され、冨安がアジアカップやふくらはぎの負傷で離脱していた2月から3月にかけて、レフトバックの主戦を務めた。 「アジアカップで早期敗退した後、怪我でプレーできなかった時期は辛かったです」と冨安は5月に胸の内を明かした。 「ガビとサリバのCBコンビは安定感が高く、右のベン・ホワイトも同様。彼らのおかげで多くのクリーンシートを達成している。自分もその一部を担いたいと思っていた」 アーセナルの優勝の望みは、4月14日のホームでのアストンビラ戦で無惨に0-2の敗北を喫したことにより、ほぼ潰えてしまっていた(当時、シティの残りの日程を見ると、取りこぼしそうな相手はほぼいなかった)。冨安はそのビラ戦で67分にホワイトと交代してライトバックに入り、84分と87分の失点をピッチ上で喫したが、どちらも彼自身にはほとんど責任のないゴールだった。
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