朝ドラ「ブギウギ」最終回の前に早すぎる全体総括 「音楽朝ドラ」真骨頂に向けた趣里と伊原六花の功績
次点:『ヘイヘイブギー』:水城アユミに見せつけた堂々たるパフォーマンス(3月22日) 以上に含まれない「特別賞」は、翼和希が止める中、蒼井優が梅丸少女歌劇団の労働争議を決断する回(10月20日)。趣里の大阪弁的「フラ」初披露のセリフ「ワテもう我慢できまへんわ! 何やさっきから聞いとったら! コラァ!」と、翼和希を抱きしめる蒼井優の印象度たるや。 ■最終回に向けて奇跡が起こるか と、楽しく振り返り、『ブキウギ』を褒めちぎったのだが、最後の最後に冷静に判断すれば、「朝ドラを超えた朝ドラ」=『カーネーション』(2011年)はさすがに超えられなかったと、私は思う。
しかし、いやいや、『ブギウギ』はまだ、あと3回残っている。あと3回で奇跡が起こるかもしれない。奇跡が起きがちなのも、BK朝ドラの魅力の1つなのだ。 例えば……もし3月27日(水曜日)の第124回で放送予定の「福来スズ子歌手引退報告」でこう話したら、奇跡は起きる! ――「2024年12月31日放送の紅白歌合戦が、『ブギウギ』の真の最終回です。去年叶わんかった福来スズ子としての出場や。『ラッパと娘』歌うでぇ。もちろん生歌・生演奏・生放送でっせ!」
スージー鈴木 :評論家