【漫画】人気web漫画家がADHDをカミングアウト 特性とうまく付き合いながら楽しく人生を送るには?
ミスをしても、人生からみればほんのわずかな通過点
今回のやしろさんの漫画では、このように自身がADHDだと診断された経緯や、自分の特性上の問題をカバーし、ポジティブに生きられる秘訣について、ハイテンションに描かれています。 漫画が公開されたX(旧Twitter)のリプ欄にも、たくさんのコメントが寄せられました。 「仕事で上手くギアが入ると威力を発揮するんですが、失速するとツラいです」 「昔、壊滅的な不注意でせっかく入った会社辞めるハメになりましたが、重度のADHDでした」 「検査してないですがたぶんわたしも同じだと思ってます」 「メモ等残すのって大事よな。人間の記憶って当てにならんこと多い」 「スマホ出来てからだいぶ助かってる、スマホのスケジュールマジで有能」 「リマインくん使ってみます」 ADHD当事者や、自身もそうではないかと思われている方からのコメントも多く、ADHDは多くの人にとって、身近な問題であることを感じさせられました。 やしろさんに、詳しくお話をおうかがいしました。 ――病院で診断してもらおうと思ったきっかけについて、具体的に教えてください。 やしろさん:さすがに人に迷惑をかけることが多かったのと、ADHDというものを知ってその特徴にあまりにも自分が当てはまっていたからです。もちろん、ADHDではなくただの怠惰な人間という可能性もあるし、実際に診断ができる環境ならばしておいても損はないなと思って診断を決意しました! ――ADHDでありながら、楽しく前向きに生きられる秘訣は、どのようなところにあるのでしょうか? やしろさん:これは本当に難しいと思うのですが、元々の性格も大きいかと思います。母親からも「自分の好きなように、自信を持って生きていけ、そしてミスをしても死ななければいい」という育てられ方をしてもらっていたので。無論ミスは反省しますが、必要以上に落ち込むようなことはなくこれまでやってこれました。ひとつミスをしても、人生から見るとほんのわずかな通過点だ、と思う事でメンタルを保っている感じです!このように、いい意味でハイパーポジティブ、悪い意味で適当すぎる性格が強みですかね(笑)。 ――お母様など、周囲の方々の影響も大きかったのでしょうか? やしろさん:やはり母の影響は大きいです。特に自分が興味を持ったことや、やってみたいことを自由にやらせてくれたことには感謝しかありません。 また漫画家やクリエイターのなかには、同じような特性を持っている人が多いんです。自然にお互いのミスをカバーしあうような空気もあり、そういう意味で周りにも恵まれていると思います。マジで僕は遅刻しないほうなんですよね。ただ自分が30分遅れたら周りが1時間とか遅れます。どうなってるんでしょうか。 ――ところで、漫画のなかで、やしろさんが自分はADHDではないかと思った時、知人から「もしそうなら焼肉3回おごってやるよ」と言われる場面がありますが、本当にご馳走してもらえたのでしょうか? やしろさん:しっかりおごってもらおうと思ってたのですが、完全に忘れていました。そう、ADHDなので。 ◇ ◇ やしろさんらしいユーモアもまじえながら、インタビューに答えていただきました。さらに、そんなやしろさんに、同じくADHDを抱えている方々に向けて、アドバイスやメッセージをお願いしました。 「まず、ADHDがあってもそこまで気にしないこと。ADHDだからって諦めるのは早いです!逆にその特性を有利に使える趣味などを見つけて全力でやってみましょう、予想だにしない未来が開ける可能性もあります。 そして次に障害を言い訳には使わないこと。辛かったり嫌な事も多いと思いますが、自分を卑下し続けるとメンタルにもよくないし、周りから人も離れてしまいます。 ADHDはいろいろ生きづらさもありますが、得意な事に関しては普通の人より10倍以上パワーを出せると思っています。好きな趣味、やりたいこと、たくさん経験して自分に向いている何かを探してみるといいと思います!」 熱いエールを送られたやしろさん。ご自身もこの言葉をまさに体現するかのように、ポジティブかつアクティブな人生を歩んでいます。web漫画家としても、自身のブログ『web漫画家やしろあずきの日常』やAmazonのKindleにて無料漫画『やしろあずきマンガ日記集』を公開しているとのこと。 「ちょっとでも興味がありましたらぜひ覗いてみてください!無料で漫画が読めます!無料!素晴らしい!!無料で漫画を読もう!!!!」(やしろさん) (まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・竹中 友一(RinToris))
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