「少花粉スギ」について学ぶ体験会 市内外の親子ら京都府緑化センターで
京都府福知山市夜久野町平野の府緑化センターでこのほど、花粉量が少ない「少花粉スギ」について学ぶ体験会が開かれた。市内外の親子ら19人が参加し、職員から少花粉スギの現状などを聞いて、球果の採種作業も体験した。 現在、国内の花粉症患者は全国民の4割ほどいるといわれていて、そこにかかる医療費などの損失は膨大。政府は社会問題の一つとして捉え、発生源対策を中心に、花粉量削減を加速させている。 体験会では初めに、同センター副主査の小川享さん(61)による講義があった。同センターでは、約1500本の少花粉スギを管理。花粉量は通常のスギと比べて1%以下で、10年後にはスギ苗木全体の9割以上をめざして取り組んでいることなどを紹介した。 続いて場所を採種園に移して少花粉スギを見学したあと、通常は職員たちが行う採種作業を体験。用意されたスギの枝から状態の良い球果を見極めてハサミで切っていった。 参加した夜久野学園5年の女子児童は「黙々と作業することが好きなので気づいたら集中していました」と話していた。 このほか、丹波くりを栽培する秦貴一郎さんの農園を見学したあと、栗拾い体験、試食会もあり、おいしい秋の味覚を味わった。