広島・森「左投手の誰しもが目指すところ」 開幕ローテへ、自主トレで今永イズムを吸収する
先発ローテーション入りを目指す広島・森翔平投手(26)が24日までに、カブス・今永昇太投手(31)と“合体”するプランを明かした。新春1月に高知県内で実施する自主トレに参加。ホップ成分の多い独特の直球や投球術など、メジャー15勝左腕の極意を吸収したい考えだ。「左投手の誰しもが目指すところ。しっかり見て学びたい」と言葉に力を込めた。 スロースターターを返上し、開幕ローテーション入りを目指す森にとっては、ステージを変える転機になるかもしれない。新春1月にカブス・今永と高知県内で予定する自主トレ。2年連続で弟子入りが決まり、目を輝かせて意気込む。 「同じ左だし、感覚的な部分をいろいろ聞きたい。左投手の誰しもが目指すところだと思うので、しっかり見て学びたい」 三菱重工West時代の先輩が今永の先輩にあたり、憧れの左腕と縁がつながったという。初めて自主トレを共にしたのは、メジャー挑戦前の昨年12月。「シーズン中もやりとりしていた」こともあり、2回目の今回はより近い距離でのやりとりが期待できそうだ。 「体の使い方とか。対打者にしても、右と左で(細かな感覚が)絶対違うと思う。球種も似ているので、アウトの取り方とか」 とりわけ森が、その極意吸収に意欲を燃やすのが脱力投法だ。メジャー1年目にして15勝をマークした今永の最大の武器は、低いリリースポイントから放たれる浮き上がるような真っすぐ。肩や肘に余分な力を入れない、ゆったりしたフォームからドンとボールが出てくる。 「どうしても力が入ってしまうところがある。かといって力を抜くばかりではなく、打者に対して強くいく…というのが大前提としてあり、プラス良い力感。最後にドン…といくためのものを、つくっていきたい」 12月は「体を大きくしたい」と筋力トレーニングに励み、出力を上げるための土台づくりに余念がない。今季144キロだった真っすぐの平均球速は「アベレージで145は欲しい」。そこにプラスされる今永のエッセンス。森は言う。 「出力を上げたい、平均球速を上げたいと言っても、力を入れるだけじゃ上がらない。しっかりしたタイミングで投げられないと。そういう部分をつかめるように…と」 メジャーリーガーに極意を学び、手の内に入れた時、森の才能は大きく開花する。