学生版『AUN』王者・肉友が見た大喜利プレイヤーvs芸人による大喜利対決「理想はお題の横にあってより輝くような回答」
2024年1月に開催された『AUN Z ~学生コンビ大喜利王決定戦~』で優勝した森もりとカラスみずによるユニットコンビ「肉友」。芸人になる前から「インターネット大喜利」をしていたふたりは、全試合で圧倒的な強さを見せ、初代王者に輝いた。 【関連】芸人の強さを見せたケビンスとパンプキンポテトフライの絡み そんなふたりに10月26日に過去最大規模で行われた第8回『AUN~コンビ大喜利王決定戦~』の本選を見学してもらい、プレイヤーだからこその目線で大喜利猛者たちの激闘を語ってもらった。
『学生AUN』優勝ユニット「肉友」の出会い
──改めて、『AUN Z』優勝おめでとうございます。おふたりのユニットの成り立ちから教えてください。出会いは? 森もり お互い芸人になる前からインターネット上の『大喜利プラス』というサイトで大喜利をやっていたんです。 カラスみず もうないんですけど、お題に対して3分間で一答するというもので。知り合ったのは学生お笑いが先なんですけど。 森もり そう、最初は噂で知って。『大学芸会』という大会のある予選日に「とんでもないヤツが現れた。(会場の)方南会館が壊れるくらいウケたヤツがいる」と。それがカラスみずでした。 カラスみず MCのママタルトさんがオープニングで「一番美しく太っていた人にベストファット賞としてマックカードをあげます。このカードは倍ダブチも無料になるんですよ」とおっしゃってたんですよ。で、僕がその日50組くらいのトリで出て、唯一太ってた。しかも、偶然倍ダブチのネタをやったんです。ほとんど初舞台なのにめちゃくちゃウケた。 森もり そのあとライブとかで一緒になって、だんだん仲よくなっていって。あるとき、伝書鳩の山田(陸斗)から、「ハンバーグがウマい店がある」と聞いて。でも山田とタイミングが合わず、我慢できなくなっちゃって。じゃあ誰か連れていこうと思ったとき、一番ハンバーグを食べそうな後輩がカラスみずだったんです。 カラスみず 池袋のハンバーグ屋さんでした。 森もり ほどなくして『AUN Z』が告知されて、一緒に肉を食べに行く友達、「肉友」として出ることにしました。 カラスみず 僕ら「デブモーニングビュッフェ」というデブを10人ぐらい集めてみんなでビュッフェに行く、という催しにも参加しているんです。 森もり 優勝賞金でも肉を食べに行きました。 ──おふたりの大喜利歴は? カラスみず 僕は2019年ごろからだから5年くらい。高校2年のとき、自分も『IPPONグランプリ』(フジテレビ)みたいなことをしてみたいと思って「大喜利 できる」で検索して(笑)。 森もり 僕は2018年ごろ。大学でスポーツやってたんですけど嫌になっちゃって、大喜利を始めたんです。『大喜利プラス』の歴史でいうと、僕が中盤に参加して、カラスみずが終盤にやってきた感じ。 ──おふたりはご自分の大喜利スタイルをどんな感じだと自己分析していますか? 森もり 僕はあんまりひと言で表せないなあ。お題にまっすぐ従うのがあんまり好きじゃなくて。でもお題に従わないと大喜利ではないから、うまくお題を踏み台にして、いかにお題から離れた知らない景色にたどり着けるかを考えてるかもしれないです。「コンビニ」に関するお題が出たら、あるあるを探すんじゃなくて、コンビニからこんなことは考えないだろう、にいこうとするというか。 カラスみず 僕も似てるかもしれない。コンビニだったら、コンビニで変な人が変なことをするところを想像する、みたいな。ちょうどいい「変さ」を探してるかもしれないですね。 森もり ふたりとも共通して、ふざけてるというか。インターネット大喜利ってみんな大喜利をやりつぶしている人たちがやるから、やっぱり普通の回答じゃウケないんですよ。コンビニのお題で「ファミチキが」とか言ってもウケない。 カラスみず だからワードとしてちょうどいい飛び方を探してるかもしれない。 森もり もちろん、正統派の大喜利はおもしろいんです。ただ僕らが邪道な回答しかできなくて、そっちが好きだというだけで。だから優勝できるなんて思わなかった。『AUN Z』はライブ形式だったからよかったのかもしれない。 カラスみず そう。“ライブの”大喜利で勝ったという感じはありました。