Jリーグが選手契約制度の大幅な改定を発表! 25年間継続の『プロABC契約』を撤廃へ
Jリーグは24日、選手契約制度の大幅な改定を行うことを決定したことを発表した。 今回の発表によると、24日に開催した理事会において、1999年から継続してきた『プロABC契約』の撤廃を含む、選手契約制度の大幅な改定を行うことを決定したとのことだ。見直しのきっかけとなった要素として「約25年の間に『海外クラブとの競争』や『クラブライセンス制度の浸透』、『日本のプロスポーツの発展』等の環境変化」を挙げ、クラブや日本サッカー協会(JFA)、日本プロサッカー選手会(JPFA)を含む関係各所と時間をかけて議論してきたことを明らかにしている。 そして議論の結果、「『プロサッカー選手のステータス向上』、『Jクラブの競争環境の促進』、『海外クラブとの選手獲得競争や海外クラブ移籍による移籍金獲得額の向上への寄与』等の目的に向けて、制度の改定を実施すべきと判断」とし、決議に至ったと併せて伝えている。また、今後の運用状況や更なる環境変化に応じて、継続的に改定の検討を行なっていくようだ。 詳細は以下の通り。 ■改定の概要 ①プロ契約におけるABC区分を撤廃 *2026シーズン(2026年2月1日)から ②プロ契約締結初年度の報酬上限規制を緩和 *2026シーズン(2026年2月1日)から -基本報酬1200万円(消費税別)+支度金500万円(消費税別) ③プロ契約の基本報酬の下限を新設 *2026/27 シーズン(2026年7月1日)から -J1リーグ:480万円/J2リーグ:360 万円/J3リーグ:240万円(いずれも消費税別) -プロ選手の最低人数を各クラブ20名以上に設定 -18歳以下のプロ契約選手は、年俸下限の例外対象とすることもできる *Jリーグでの方針決議後、本改定に関係する各種規則等を見直し、JFAにおける理事会の決議を経たうえで、本改定は施行となる ■野々村チェアマンコメント 「プロABC契約制度が始まってから約25年が経ち、現在は『海外リーグとの競争』や『日本のプロスポーツ界の発展』など、当時とは大きく環境が変わっています。サッカー選手になりたい、Jリーグで活躍したい、と思ってもらえるような制度の改革が必要だと考えていました。今回、吉田麻也会長をはじめとした選手会の皆さんと多くの議論を重ね、プロ選手のステータス向上や競争を促進していくことを目的に、新たな制度を設計いたしました。昨年のシーズン移行検討と同様、60クラブや多くの関係者とも『Jリーグの未来』について時間を掛けて何度も話し合いをしました。国内・海外の選手や、サッカー選手を目指す子どもたちから、Jリーグが選んでもらえる存在となり続けられるよう、引き続き、様々な制度改革・環境整備を進めていきたいと思います」 ■日本プロサッカー選手会(JPFA)吉田麻也会長コメント 「選手契約制度の改定に向けて、Jリーグ、Jクラブ、JFA の関係者の皆さまには、真摯に弊会とお話し合いいただき、全選手を代表し、深く感謝申し上げます。プロABC 契約の撤廃は、歴代選手会長から引き継ぐ悲願でもあり、弊会会員、役員とたくさん意見交換してまいりました。今回の改定は、世界トップレベルのリーグ、クラブ、選手を目指す今後の日本サッカーにとって、とても大きなことと感じています。引き続き日本サッカーの未来のために、しっかり話し合っていきたいと思います」 ■改定項目の一覧表 ▼登録区分 改定前:プロA、プロB、プロC、アマチュア 改定後:プロ、アマチュア ▼プロ契約初年度の基本報酬上限 改定前:プロCは年額460万円(プロA初年度は年額670万円) 改定後:年額1200万円 ▼プロ契約締結初年度の変動報酬上限 改定前 ・プロA:制度の主旨を逸脱しない範囲で設定 ・プロB:初年度に限らず、出場プレミアムは、1試合当たり47620円 ・プロC:初年度に限らず、出場プレミアムは、1試合当たり47620円(その他、勝利給に関する上限ルールあり) 改定後:同クラブ内で基本報酬が同等の選手と同水準を上限に設定 ▼支度金 改定前:「独身/既婚」、「扶養の有無」に基づいて区別する上限金額を設定(上限金額380~500万円 ) 改定後:全選手一律で上限金額500万円 ▼プロ契約の基本報酬下限 改定前:下限なし 改定後 J1:年額480万円 J2:年額360万円 J3:年額240万円 ▼プロ選手の最少登録人数 改定前 J1:20名以上、うちプロAが15名 J2:プロAが5名 J3:プロAが3名 改定後:各クラブ20名
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