攻略すべきは沖縄特有の“スパム芝”?? 原英莉花はメジャー3冠へ「ワクワク、楽しみたい」
<ソニー 日本女子プロゴルフ選手権 事前情報◇4日◇かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県)◇6670ヤード・パー72> ニッコニコで坂を駆け上がる原英莉花【写真】 先週の「ゴルフ5レディス」で8位タイになるなど、直近5試合で4度のトップ10入りと調子を上げる原英莉花が、いい状態で“得意の”メジャー大会を迎える。メルセデス・ランキングも25位まで上がり、ここからは優勝を意識する段階に入っていく。 そのゴルフ5の開幕前には、「最近、何をやっても楽しくない…ハァ」と深いため息をついて、悪夢にうなされる日々を告白していたほどだったが、やはり大舞台を前にすると闘争心もかきたてられる。そのひとつの要因として、独特の芝攻略への“好奇心”が挙げられる。 なかでも特に警戒を示すのがグリーン。今大会はあまり耳慣れないパスパラムという芝が使用されるが、これが「転がりが速かったり遅かったりと難しいので、攻めがいがあるコースですね」と原をニヤリとさせる。沖縄の印象からか「難しい、聞いたことのない名前の芝で…“スパム”みたいな?(笑)」という“天然ぶり”も発揮したが、そこで明るく笑う表情も充実感をにじませる。「楽しみがすごく大きいです」と胸を躍らせながら、開幕を待ち望んだ。 ただ本人のなかでは「すごくいいわけではないのですが、少し前よりはマシぐらいです」と、“完全復調”といえるわけではない。「吹っ切れてはないですが、成績を出したい気持ちは大きいですし、前向きに考えたいです」。このあたりで、自分を納得させられるような大きな結果が必要になってくる。 「自分にプレッシャーをかけて、ワクワクして楽しみたい部分が大きい。そこは前向きにとらえていいプレーをしたいですし、メジャーで勝てたら自分の中でもうれしいこと。しっかり戦略を立ててプレーしたいと思います」 少し歩くだけで汗が噴き出してくるほどの暑さのなか、開幕前日も午後組で9ホールをプレーしたプロアマを終えると、練習グリーンでパッティングを入念に確認していた。これまでに「日本女子オープン」2勝(2020、23年)、「JLPGAツアー選手権リコーカップ」(20年)と通算5勝のうち、メジャーで3勝を挙げている。さらに、そのうち4勝は秋に勝ったもの。“秋女”のシーズンがここから本格化していく。(文・間宮輝憲)