ただToDoリストをこなすよりもモチベが上がる「MITメソッド」実践法
多くの生産性向上メソッドは、日々のタスクにどれだけの時間や労力を要するかを考慮して優先順位をつけ、必要な労力や時間が多いものから取り組むことをすすめています。 人によっては、それは堅実な戦略かもしれません。なぜなら、もっとも困難で、もっとも要求が多い仕事を片づけることで、間違いなくモチベーションを得られるからです。 しかし、より大きな目標に向かって努力することでも、モチベーションを得ることができます。 では、タスクの大小にかかわらず、重要度と影響度に基づいて優先順位をつけたらどうなるのでしょうか?
「MITメソッド」とは?
「最重要タスク(Most Important Task:MIT)」メソッドは、最近、生産性向上に関するブログでよく見かけるようになり、従来の常識を根底から覆す内容で注目を集めています。 このメソッドは、1日をもっとも時間のかかるタスクや負荷が最も大きいタスクからはじめる「カエルを食べる」戦略と違い、もっと大局的に考えなければなりません。 また、ToDoリストに項目がたくさんあると、達成しようとしている総合的な目標ではなく、個別のやるべきことに集中してしまいがちです。 しかし、目標に焦点を当てて生産性向上へのアプローチを見なおすことで、より多くのタスクをこなし、より良い結果を出そうと、モチベーションを高めることができます。
たった3ステップ。MITメソッド実践法
1.大きな目標を考える まずはじめに、目標を明確にしましょう。 これには、SMART目標を設定してもいいですし、MITメソッドとRPM(Results Planning Method:結果計画法)を組み合わせるのもいいと思います。 これにより、一日を計画する際に「目的」を考えることになります。 そして、時間をかけて大きな目標を書き出してみましょう。この場合の大きな目標とは、日々のあらゆるタスクがその目標達成に貢献するようになっている目標のことです。 週ごとの目標、月ごとの目標、年ごとの目標、そして継続的で長期的な目標を考えてみてください。書き出してもいいし、心に留めておくだけでも構いません。 肝心なのは、常に広い視野で考えることです。 2.すぐできる、かつ有意義なタスクからこなす 次に、毎朝、その日の「最重要タスク(MIT)」を2つか3つリストアップしましょう。それらは目標に影響を与える重要なタスクですが、必ずしも大がかりなタスクであったり、時間や労力を多く要するタスクである必要はありません。 たとえば、上司のためにプレゼンを作成するよりも、そして、プレゼン作成のほうが、より満たすべき要件が多く大きなプロジェクトに思えても、見込み客からのメールに返信することが毎月の売上目標達成に貢献するなら、後者のほうがMITになります。 そのタスクをするとしないとではその日の成果が全く違ってくるようなタスクを2つか3つ選び、片付けましょう。タスクの結果を考慮し、すぐできるもの、有意義なものを優先することがポイントです。 そして、ToDoリストにある、ほかのあまり重要でないタスクを処理していきます。 3.「夜の振り返り」でモチベを上げる なお、MITテクニックを使うときは、生産性ジャーナルを使って、朝、その日のToDoを書き出し、夜にその成果を振り返ることも必要です。 この「夜の振り返り」こそがカギになります。 その日取り組んだ重要なタスクが、目標達成にどのような影響を与えるか確認する必要があり、これにより、モチベーションを保ち、より大きな目標に向かって前進できるからです。 Source: Worldly Wisdom Ventures LLC
春野ユリ