沈没事故で辞意 韓国の総理はどんな役割? /辺真一「コリア・レポート」編集長
李明博前政権でも4人入れ替わり
現に、中国は建国以来、総理は7人しか変わっていませんが、韓国は今の鄭洪原総理で42人目です。金泳三政権下で6人、金大中政権下でも代理も含めて6人、そして李明博前政権下でも4人入れ替わっています。総理の権威がいかに軽いかがわかります。 その証左が、李明博政権下の2010年から2013年まで総理の座にあった金滉植前総理が5月12日に行われた与党(セヌリ党)のソウル市長候補選出で対立候補が得た得票の三分の一も取れずに惨敗したことです。 朴槿恵大統領も前例に従い、総理の首を差し出して事態を収めようとしていますが、それで批判を交わせるほど世論は甘くはありません。朴大統領にとってはまさに正念場です。
-------------------------------------- ■辺真一(ぴょん・じんいる) 東京生まれ。明治学院大学(英文科)卒業後、新聞記者を経て、フリージャーナリストへ。 1982年 朝鮮半島問題専門誌「コリア・レポート」創刊。 1986年 テレビ、ラジオで評論活動を開始。 1998年 ラジオ短波「アジアニュース」パーソナリティー。 1999年 参議院朝鮮問題調査会の参考人。 2003年 海上保安庁政策アドバイザー。 2003年 沖縄大学客員教授。