ケルチ海峡に大量の石油流出 大シケで難破の露タンカー
クラスノダール、ロシア、12月18日 (AP) ― 大シケのケルチ海峡で12月15日、ロシア船籍のタンカー2隻が難破し、積み荷3700トンの重質低品質の燃料油が流出した。 タンカー1隻が嵐の中で座礁し、船首が引きちぎられたため、16日に緊急救助活動が開始された。この事故で乗組員1人が死亡した。 2隻目のタンカーも重大な損害を受けて、14人の乗組員を乗せたまま漂流。非常事態省によると、同船はその後、クラスノダール地方のタマン港近くで、岸から約80メートルの地点で座礁した。 ロシア当局は15日、燃料油の流出を認めたが、専門家がその影響と被害程度を評価するため、まだ作業中であることを明らかにした。 ケルチ海峡は、ロシアが一方的に併合したクリミア半島とロシアを隔てる海峡であり、アゾフ海から黒海へ通じる世界的に重要な航路で、2014年にロシアが半島を併合した後、ウクライナとの対立の重要なポイントにもなっている。 2016年、ウクライナはロシアがこの地域の支配権を不法に掌握しようとしていると非難、同国を常設仲裁裁判所に提訴した。 (日本語翻訳・編集 アフロ)