早苗ちゃん葱、3年連続「金」 野菜ソムリエサミット・青果の部
郡山市田村町の葱(ねぎ)や農園が栽培するネギ「早苗ちゃん葱」が、日本野菜ソムリエ協会主催の「野菜ソムリエサミット」の2024年12月度で金賞を獲得した。3年連続の金賞受賞で、同農園の星早苗さん(39)は「さらにおいしいネギを提供し、最高金賞を目指したい」と意欲を見せる。 サミットは農産物の価値向上と農業の活性化に向け、同協会が毎月開催している野菜や果物、農産加工品の品評会。早苗ちゃん葱は青果の部で22年11月度と23年12月度にも金賞を受賞している。 品評会では野菜ソムリエの資格を持つ評価員が味付けなしで食味を審査。今回は「生食」と「焼き」でネギが提供され、評価員から「生食でも香りや辛味がツンと来ない」「甘みが増し、風味も加わり、ほんのり色づいたところはカラメルのよう」などと評された。 星さんは神奈川県出身で、結婚を機に郡山市に移住。県農業総合センター農業短期大学校の長期研修などを修了後、20年に新規就農した。当初は他の野菜も栽培していたが、現在はほぼ周年栽培が可能なネギに特化。通年での品質確保へ試行錯誤を重ねている。 星さんは「郡山は住みやすく、人も温かい。就農してから失敗も多かったが、人との出会いやご縁で問題などを乗り越えることができた」と話す。スタート時に約1000平方メートルだった畑作面積は、5年で約1万平方メートルに広がった。「甘みが強く、子どもも喜んで食べるとの声はとてもうれしく、励みになる」と笑顔を見せる。ネットを活用した販路拡大も視野に入れ「4年連続の金賞受賞が目標。このまま手を抜かず、皆さんにおいしい『早苗ちゃん葱』を届ける」と言葉に力を込めた。
福島民友新聞