「宇宙戦艦ヤマト」シリーズで「波動砲」は何度撃たれた? 調べてわかった意外な事実
劇場版では艦隊めがけて放つ傾向が
●TVスペシャル『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』 当初はTVスペシャルとして放送され、後に劇場公開された『新たなる旅立ち』では、「暗黒星団帝国軍」の「デーダ―司令官」が搭乗する巨大戦艦「プレアデス」に対して、1回の発射が行われています。なお、発射したのは古代では無く新隊員の「北野」でした。 ●劇場版『ヤマトよ永遠に』 『ヤマトよ永遠に』では2回の発射が確認できました。1度目は惑星「デザリアム星」近辺で暗黒星団帝国軍所属の「黒色戦艦グロデーズ」に向けて発射しこれを破壊、誘爆により艦隊の殲滅にも成功しています。ただし余波により背後にあったデザリアムにも大きな被害が出てしまいます。 2度目はデザリアム中心部にある人工都市が標的です。発射シークエンスに入るも、古代進は姪の「サーシャ」がデザリアムにいたため、ためらいを見せます。しかしサーシャが射殺され、彼女の名前を叫びながら引き金を引きました。また本作ではヤマトの改造の結果、「新波動砲」と呼称されています。 ●TV版『宇宙戦艦ヤマトIII』 ・9話 『III』での1射目は、「バーナード星」の「ガルマン・ガミラス帝国前進基地」と「惑星破壊ミサイル」をまとめて薙ぎ払うために運用されました。 ・11話 ガルマン・ガミラス帝国所属の「ダゴン司令官」が繰り出した捨て身の罠にはまりかけたヤマトは、牽引ビームを吹き飛ばすためにブラックホール目掛けて波動砲を発射します。目論見はうまくいき、ヤマトは難局を打開し、強敵だったダゴン司令官を仕留めることもできました。 ・17話 ガルマン・ガミラス本星の防衛戦にて、「ボラー連邦」の「ワープ式惑星破壊ミサイル」に向けて発射しました。このときは古代が負傷していたため、新隊員の「土門」が引き金を引いています。 ●劇場版『宇宙戦艦ヤマト 完結編』 1970年代からの「ヤマト」ブームのなかで事実上の最終作となった『完結編』でも、波動砲は2度、使用されています。1回目は「ディンギル帝国」の「ルガール2世」が率いる艦隊に対して放たれ、周辺の小惑星ごと壊滅に追い込みました。 2回目は、「水惑星アクエリアス」からの水柱を止めるための自沈目的で使用されました。引き金を引いたのは、『完結編』で復活していた沖田十三艦長です。艦内へ大量に積載されたトリチウムの破壊力もあり、波動砲を放った次の瞬間、ヤマトは真っ二つにへし折れるも目標は達成します。最後に艦橋と艦首を見せたヤマトは、そのまま水の中へと沈んでいきました。 以上より、ヤマトが使用した波動砲の回数は16回です。『さらば』を加えたとしても18回と、滅多に出てこない最終兵器だったことが明らかとなりました。
早川清一朗