<ライブレポート>62人全員がポジティブ&ハングリーに作り上げた【EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024】最終公演
毎年恒例となるEBiDAN全グループである9組が集合するライブ【EBiDAN THE LIVE】。今年は昨年に引き続き東京・代々木第一体育館にて8月17日、18日の2日間、計3公演が開催された。ここでは最終公演となった【EBiDAN THE LIVE~RED ISLAND~】の模様をレポートする。 その他の画像 “RED ISLAND”と銘打たれたこの公演は“情熱”がテーマ。公演時間になり9組62名が船を模したステージに上がり、1曲目の「What’s up,Voyagers!」で出航! 大きな火花が上がり一気にテンションを上げた後、リョウガの「今年も始まりました! みなさん盛り上がってますか!?」という声に合わせ、それぞれの推しの色を光らせたペンライトが会場中で揺れていく。 それぞれの個性的なグループ紹介を終えてからグループとしてのトップバッターを担当するのはLienel。EBiDANの伝統である“トンチキソング”ともいうべき、一度聴いたら忘れないカレーをテーマにした「Curry on love」を振り切った表情と振り付けで歌った。ICExは一転、クールなモノクロの衣装に身を纏い「ビリミ」をクールに、熱くパフォーマンス。阿久根温世と志賀李玖のウィンクがビジョンに映し出されると大きい歓声が上がった。 BUDDiiSは妖艶な雰囲気で「HONEY」を歌い、ガラリと空気を変えた。続く原因は自分にある。のターンでは、ステージ上に炎柱が上がり、「Museum:0」で独自の世界観へと引き込んだ。またONE N’ ONLYは、攻撃的な「DOMINO」でラップと歌、そして力強いダンスでたたみかけていく。 続いて優しいギターの音色が会場を包み込み、さくらしめじの「生きるよ」がスタート。落ち着いたサウンドにメッセージを乗せつつも、高田彪我はエモーショナルにエレキギターを鳴らしていく。古川毅のシャウトから始まったSUPER★DRAGON「Tap tap tap!」ではそれぞれの個性を活かし、これでもかと歌とダンスで捲し立てた。 M!LKは全員、全身白を基調にした美しい衣装とは裏腹に、妖艶でセクシーな姿を見せ、叫びにも似た歓声を浴びながら「Ladyrinth」をパフォーマンス。そして圧倒的なオーラを放ち登場した超特急は、「Countdown」で覇気溢れる表情とパフォーマンスを魅せていく。メインステージからセンターステージまでの花道を練り歩く姿は、ものすごい存在感だ。 それぞれの“自己紹介”的なステージを終えてからはお待ちかねのシャッフルステージ。ONE N’ ONLYをカバーする“□NE N' □NLY”(※□は温泉マーク)では、TETTA役をシューヤが、REI役を志賀李玖が、EIKU役は本人が、HAYATO役を高岡ミロが、KENSHIN役を大倉空外、NAOYA役を森田璃空が担当しハードな「Category」をパフォーマンス。普段はバックボーカルを務めるシューヤも激しいダンスを魅せ、普段はキュートな大倉と高岡は本家に合わせてがなり声でラップを披露。幼さを残す志賀と森田が今までに見せたことのないクールな表情でギャップを魅せていく。 Lienelをカバーした“Aliel”では、芳賀柊斗役を吉澤要人が、近藤駿太役をREIが、高岡ミロ役をリョウガが、森田璃空役を松村和哉が、武田創世役をタカシが、高桑真之役を塩﨑太智が担当。リョウガが「僕たちの名前を呼んでほしいです!」という声掛けに即座に対応し、名前を全力でコールするファンたちの声は大声で揃い、さすがのひと言。 ステージ上に楽器がセッティングされると、THE BLUE HEARTSの名曲「TRAIN-TRAIN」がスタート。Vo.佐野勇斗、Gt.田中雅功、Ba.髙田彪我、Dr.EIKU、 Key.KEVINというメンバーでバンドが結成された。佐野が思い切り歌い上げTシャツを脱ぎ捨て、上半身裸のままアクロバットを披露。興奮冷めやらぬままドラムをたたくEIKUのTシャツも脱がし大暴れ!(笑) 高田もベースをステージに置き、横になったまま激しく弾く姿を田中が見て大笑いしたり、KEVINもそのすべてを見守るように笑顔でメロディを奏で、さらに会場の温度は上昇する。 「恋のDing Dong」が始まるとEBiDAN全員が再登場し、ステージを練り歩きファンサービス。グループの垣根を超えてすれ違う時にハグをしたり、ほっぺにキスをしたりと、目が足りない程のじゃれ合いが発生し、とってもピースフルな空間に。62人全員が出演するテレビ番組『DAN!DAN!EBiDAN!』から生まれた企画ユニットでは、占い企画で今年の運勢が良かったメンバーと、悪かったメンバーが結成したIKE!IKE!福男ランキングドリームユニット(シューヤ/山中柔太朗/柴崎楽/杢代和人/MORRIE/阿久根温世/志賀李玖/近藤駿太)で「Lucky Ageruyo」をかわいくパフォーマンス。世代別ドリームユニット(タクヤ/ハル/佐野勇斗/山中柔太朗/志村玲於/ジャン海渡/飯島颯/KENSHIN/小泉光咲/長野凌大/YUMA/SHOW/HARUKI/竹野世梛/八神遼介/高桑真之)では、全員がマイクスタンドを持ってわちゃわちゃと歌い、仲の良さを再確認。佐野が曲間に「タクヤくん好き!」とつぶやくと、タクヤが「俺も好き」と返すシーンも。 さらに、歌おう!ドリームユニット(タカシ/吉田仁人/田中洸希/髙田彪我/ TETTA/武藤潤/SHOOT/千田波空斗/武田創世)では、それぞれのグループで歌が上手いメンバーが集結し、「More Than Precious」をセンターステージで一列になり、しっとりと歌い上げた。加えて、SUPER CREATIVE(シューヤ/ジャン海渡/EIKU/HAYATO/KEVIN/MORRIE)は、ジャンとKEVINが楽曲を手掛けた、洋楽ライクでクールな「HERO」を披露。彼らのさらなる才能を感じさせた。 そしてDJコーナーでは、高岡と長野が巧みなDJとMCで盛り上げ、「EBiDAN DANCE部」がスタート。ここではEBiDAN NEXTのメンバーである荘司亜虎、黒木将盛、玉木盛柊、西田瑛音を迎えてそれぞれがダンスバトルを開始。多くの観衆に見守られながらたった一人でステージに上がりタップダンスを披露した筒井にも拍手を送りたい。 ラストスパートではそれぞれが代表曲を歌い、LienelはM!LKとともに「テレパシー」を歌ったり、ICExが超特急とともに「My Buddy」を歌ったりと最大の盛り上がりを見せ、ユーキが思わず「EBiDANって最高でしょ!?」と言うと大きな拍手と歓声が上がった。本編ラストは「New day! New wave!(2024 ver)」でドラマティックに幕を閉じ、アンコールでは、客降りやトロッコなどでできるだけ遠くのお客さんの近くまで足を運び、最高の夏の思い出を作り上げた。 実はこの日は、原因は自分にある。の武藤潤の誕生日当日。ラストにサプライズのケーキ……ではなくパイ投げで顔面がパイだらけになるのもEBiDANらしく、それでも目に涙を浮かべ喜ぶ武藤に、惜しみないお祝いの言葉がかけられた。 62人全員がポジティブに、そしてハングリーにこのライブに向き合い、楽しい空間を作り上げ、また1年、さらに成長することを感じさせた、最高にハッピーな3時間のステージだった。 Text:吉田可奈 Photo:米山三郎 / ウチダアキヤ ◎公演情報 【EBiDAN THE LIVE~RED ISLAND~】 2024年8月18日(日) 東京・国立代々木競技場第一体育館