横浜DeNA 尚成 独占インタビュー「巨人戦ワクワクする」
■横浜DeNAは対巨人戦5勝18敗 ――その巨人が今度は敵になります。横浜は昨季5勝18敗1分と大きく負け越しました。対巨人の防御率は6.40です。尚成さんには巨人キラーとしての期待があります。 「そこは、皆さんが注目しているところでしょうが、相手はジャイアンツだけでじゃありません。他の4球団も大事な試合なんです。まあ、その4球団も、ジャイアンツを意識しているので、特別なチームであり、巨人を叩いてこそ優勝というものに近づくのでしょう。その5勝18敗が、5分の数字になればクライマックスに出れます。小学生とプロが試合をやっているわけじゃないんですから、同じプロとして、自分たちのプレーができれば、負けるチームじゃありません。紙一重なんです。自分を信じ、自分のプレーができれば勝てるんだという明確な意識をどれくらい持てるかが重要だと思っています」 ――長所も短所も知り尽くしている昔の仲間もいます。 「でも、あまり残っていませんよね? 野手では、慎之助(阿部)、坂本、矢野、尚広(鈴木)、由伸(高橋)くらいですかね。(スタメンで)試合に出てくるのは、慎之助と坂本くらいでしょう。後は、ほとんどわからない。一緒にやっていた人たちと対戦できないのは残念ですが、逆に新鮮ですよ。新たなジャイアンツカラーがどうなのか。それを外から体験できるのが楽しみです」 ■古巣との対戦はワクワクしている ――対巨人攻略のイメージはできていますか? 「まだ、想像もつきません。これから映像などのデータを見せてもらいながら、ああじゃない、こうじゃないと、自分でちょっとしたデータをまとめてみたい。でもワクワクはしています。開幕が近づいてくれば、もっと特別な感情が生まれるのかもしれない。どういう風に抑えていけばいいか、そういうのって楽しみじゃないですか? 僕がメッツ時代にヤンキース戦に先発しましたが、ヤンキースとメッツの実力差は、こんなに開いていました。でも強いチームとやれば気持ちが高ぶります。ピッチャーがゲームを作れば、互角にやれるし勝てるんです。そういう野球を真剣に楽しみたいと考えています」 ■尚成(ひさのり) 本名・高橋尚成(たかはし・ひさのり)1975年4月2日、東京墨田区生まれ。38歳。駒大―東芝をへて99年に逆指名ドラフトで巨人へ。ルーキーイヤーから9勝を挙げ07年には14勝4敗で優勝に貢献、最優秀防御率タイトルを獲得した。巨人の10年間で79勝66敗の成績を残し10年からメジャーに挑戦。メッツでは、先発、中継ぎ、抑えで活躍して10勝6敗8Sの成績を残したが、エンゼルスへ移籍後の2年目以降、チャンスが減りパイレーツ、カブス、ロッキーズと活躍の舞台を求めたが、マイナー生活が続き、13年12月に横浜DeNAと契約、日本球界復帰を決意した。178cm、82kg。左腕。 (聞き手・本郷陽一/論スポ、アスリートジャーナル)