PGA最強プロに学ぶ。パットが安定しないゴルファーのための、一時ストップドリルとは
パッティングで試行錯誤するシェフラー
現在、PGAツアーで最強の選手といえば、スコッティ・シェフラーだろう。 2024年シーズンのシェフラーはマスターズ、パリ五輪、プレーオフ最終戦のツアー選手権など、年間9勝を挙げて圧倒的な強さを見せた。そして、年間最優秀選手のジャック・ニクラウス賞を3年連続受賞して1年を締めくくった。 【動画で見る】PGA最強プロに学ぶ。パットが安定しないゴルファーのための、一時ストップドリルとは シェフラーのスタッツを見てみると、平均ストロークやパーブレーク率、平均バーディー数など主要部門で1位を記録している。 加えて、ティーショットやグリーンを狙う際のショットのストロークス・ゲインド(選手の平均に対して何打貢献しているかを示す指標データ)は、多くの部門で1位や上位を記録していた。 向かうところ敵なしのシェフラーの弱点を敢えて挙げるとすれば、パッティングだろう。今シーズンのストロークス・ゲインド・パッティングのスタッツは77位で、ショットのスタッツに比べると見劣りする。 2023年の同部門のスタッツは2024年よりも悪い162位だったことを考えると、2024年はかなり改善したといえるが、その原因の一つにパッティングコーチにフィル・ケニオンに指導を仰いだことがある。 その成果が出て2024年は格段にパッティングのスタッツが向上し、ケニオンのコーチとしての株も一段と上がった。 シェフラーは2024年最後の大会、ヒーローワールドチャレンジで新たにクローグリップを採用してパッティングをしていた。 クローグリップとは右手でパターを握らずに、指先を添えるだけのグリップのことで、右手の使い過ぎを防止したり、フォロースルーでヘッドがスムーズに動くのを助けてくれる効果がある。 シェフラーは短いパットではクローグリップにし、長いパットでは今までどおりに握っていた。しかし、約3m以内のストロークス・ゲインド・パッティングが139位とあまり得意ではないということもあり、ショートパットのストロークを改善するための対策と思われる。 来シーズンに向けて試行錯誤している段階だと思うが、2025年シーズンはどのようなパッティングスタイルになるのか楽しみだ。