豊後高田市の高田魚市場の「はもかまぼこ」が水産庁長官賞 「新商品の開発続け、次は最高賞」
大分県豊後高田市高田の高田魚市場(桑原猛社長)が開発した「はもかまぼこ」が、第75回全国蒲鉾(かまぼこ)品評会で水産庁長官賞(2席)を獲得した。受賞は2018年からの6年間で4度目。桑原社長(56)は「これからも新商品の開発を続け、次は最高賞の農林水産大臣賞を取りたい」と意気込んでいる。 「はもかまぼこ」は、スケトウダラのすり身に地元で取れたハモの身を混ぜた。汁物に使うと、ハモの皮に含まれるコラーゲンなどからだしが出て味が引き立つのが特徴。5年ほど前から贈答用に数量限定で製造していたが、受賞を機に一般販売を始めた。
高田魚市場は地元の海産物の商品価値を高めようと、1951年から加工品を製造している。2018年、かまぼこ「真玉の汐(うしお)」で約20年ぶりに品評会に挑戦し、広島県知事賞(3席)を受賞。19、20年には2年連続で水産庁長官賞を受けた。 同社によると、市内の漁業を取り巻く環境は高齢化による担い手不足や燃料費高騰などによるコスト増、漁獲量の低下などで厳しい状況が続いている。 桑原社長は「競りだけでなく知恵を絞って新商品開発などに取り組み、魚の魅力を伝えたい。認知度が上がることで地元の漁師に恩返しできれば」と話した。 価格は1500円(税込み・280グラム)。同社やインターネット通販などで購入できるほか、市のふるさと納税の返礼品にもなっている。問い合わせは同社(0978-24-3500)。