伊勢原の児童館、老朽化で廃止も 市が公共施設再配置プランで検討 住民は子育て機能の存続を訴え
神奈川県伊勢原市で地元住民の憩いの場となってきた児童館が存廃の岐路に立たされている。老朽化が進み、市が策定した公共施設再配置プランでは自治会への譲渡や廃止などが検討されている。住民らは「地域が見守りながら子どもを育てるのが児童館。その機能は残してほしい」と訴える。 昨年12月25日に市立つきみの児童館(同市沼目)でコロナ禍を経て5年ぶりに行われたクリスマス会。同児童館で活動する人形劇団「がっちゃんこ」(村松昌子代表)が主催し、近隣住民らはパネルシアター、ミニゲーム、紙芝居などで盛り上がった。最後はサンタクロース姿の劇団員からお菓子をプレゼントされ、子どもたちは笑顔で家路に就いた。長女と参加した母親(37)は「子どもも楽しめた。室内で遊べる環境は近所にここしかない。暑さや寒さがもう少し緩和できるなら、もっと遊ばせたい」と話していた。 1974年に供用開始した同児童館は経年劣化が進み、主要施設のホールにはエアコンもない。施設の健全性を担保するために、本年度中に耐震化を進める。全体的に児童館は老朽化が進んでいるという。
神奈川新聞社