「これがクリーブランドの心意気だ!」トーマスの決勝グランドスラム、ホームランボールを捕ったファンが車いすの観客にプレゼント
◇12日(日本時間13日) MLBア・リーグ地区シリーズ第5戦 ガーディアンズ7―3タイガース(クリーブランド) ガーディアンズ(第2シード)は地元の最終第5戦でタイガース(第6シード)に7―3で逆転勝利。シリーズを3勝2敗とし、8年ぶりのリーグ優勝決定シリーズ(LCS)進出を決めた。 7回戦制のLCSの対戦相手はヤンキース(第1シード)で、14日(同15日)に敵地ニューヨークで開幕する。 もう一方のナ・リーグLCSは、同日にドジャース(第1シード)が本拠地ロサンゼルスでメッツ(第6シード)を迎え撃ち、開幕する。メッツは千賀滉大投手(31)が先発予定で、いきなり大谷翔平選手(30)との直接対決が実現する。 1―1と同点の5回1死満塁。ガーディアンズのレーン・トーマス外野手(29)は、今季投手3冠の『現役最強投手』スクバルが投じた外寄り156キロのシンカーをたたき、左中間に決勝の満塁アーチを放った。 大リーグ公式サイトによれば、この球史に残るホームランボールを見事にグラブでキャッチしたのは、ガーディアンズの帽子をかぶった男性ファンのマット・コールマンさん。すると、そのボールをためらうことなく横にいた車いすの男性にプレゼントした。白血病で車いす生活になったという37歳のパトリック・ステイヤーさんは、手にしたボールを高々と掲げ、満面の笑みだった。 またいとこ同士だというコールマンさんは「彼はこれまで見た中で最もポジティブな人間だ。試練と苦闘を乗り越えてきた。だから、1年前に白血病に打ち勝ったとき、『元気になったら、またあの観客席へ(5年ぶりに)一緒に行こう』と約束していたんだ。世界はネガティブなことで満ちあふれているが、彼以上に連れていくべきポジティブな人間は思い付かなかった」と語った。 あるファンはこの映像をX(旧ツイッター)に添付し、「これが(ガーディアンズの本拠地)クリーブランドの心意気だ!」とつづった。(写真はAP)
中日スポーツ