【卓球】早田の腕は大丈夫なのか。水谷隼さん「オリンピックでは、普段ならしない動きをしてしまうことがある」
オリンピックという特別な舞台では、選手たちの体や動きが普段と異なり、思わぬ故障を引き起こすことがある
11月下旬に福岡で開催されたWTTファイナルズに出場したパリ五輪銅メダリストの早田ひな(日本生命)は、左腕をかばいながらプレーし、それまで無敗だったルーマニアのスッチに敗れた。 パリ五輪の女子シングルス準々決勝で左腕を傷めた早田は、準決勝で中国の孫穎莎に敗れた際、孫から「腕は大丈夫?」と心配されるほどの状態だった。 オリンピックの卓球競技は非常に長丁場で、開会式直後から閉会式の前日までの15日間にわたり行われる。早田はその間、3週間にわたる戦いを強いられた。 五輪の卓球競技では基本的に1日1試合のスケジュールが組まれている。しかし、選手たちは高い精神的負担と緊張感の中でプレーするため、身体的疲労が蓄積しやすい。 東京五輪で金メダルを獲得した水谷隼さんは、「オリンピックでは休みなく練習が続き、心身の疲労が限界を超えることがある。それが怪我や故障の原因になる」と説明する。また、「試合のプレッシャーから普段ならしない動きをしてしまうことがあり、それが故障につながる」とも語っている。 実際に、早田ひなや韓国の申裕斌(シン・ユビン)といった選手たちは、オリンピックで腕や肩を傷めてしまった。 特に、オリンピックという大舞台では相手が絶対に諦めないため、選手たちは普段以上の集中力と体力が求められる。その結果、過度な負荷がかかり、故障を引き起こしてしまうことがあるのだ。 (卓球王国PLUS「今野の眼」より抜粋)