アルミ箔2社の統合破談 主導予定だったJIC「条件が整わず」
いずれもアルミニウム大手のUACJと日本軽金属ホールディングス(HD)は31日、両社の子会社を経営統合する契約を解除したと発表した。当初は昨年4月の統合をめざし、その後も交渉を続けてきたが、条件面で折り合えなかったという。 統合を予定していたのは、UACJ製箔(せいはく)と日本軽金属HD傘下の東洋アルミニウム。いずれもアルミ箔を手がけており、自動車向けリチウムイオン電池にも使われている。統合会社の株式は、その80%を政府系ファンド「産業革新投資機構(JIC)」の運用子会社が約200億円を投じて取得し、残る20%をUACJが保有する計画だった。 統合の中止についてJIC子会社のJICキャピタルなどは「アルミ箔製品の安定供給による日本の産業の下支えといった課題認識は引き続き持ちながらも、統合を実施するための条件が整わなかった」としている。(山本精作)
朝日新聞社