まるで筋肉彫刻展覧会 高身長クラシックフィジーカーの頂点争い
身長に対して体重制限が設けられているため、可能な限りのデカさを追求しつつも、よりバランスやプロポーションが求められる競技・クラシックフィジーク。2024年の頂点をかけた戦いが9月1日、宮城県仙台市で開催された。 【フォト】彫刻のような美しさを見せる175cm以下級・175cm超級の出場全選手 ここでは、高身長クラスを振り返る。175cm以下級を制したのは、昨年に続き、川中健介だ。東海大学在籍時はフィジーク選手として学生ボディビル界を席巻、4年生の昨年はマスキュラーフィジークとクラシックフィジークの両カテゴリーで優勝という結果を残した。すでに世界の舞台でも十分な実績を残しているが、今春に大学を卒業し、今後ますますの活躍が期待される。 175cm超級は、まさに激戦。昨年2位の上田夢希、3位の白井寛人、激戦区・神奈川県で4位の実績を持つ宗野広大、今年のクラシックボディビルで階級優勝、ジャパンオープンボディビル2位と好調の野上駿らに加え、メンズフィジークのトップ選手として実績を持つ直野賀優らが白熱の上位争いを展開。最終的には仕上がりの良さが光る野上が金メダルを獲得した。
野上は東京選手権でも3位に輝いており、ここまで出場する全ての大会でトップ3位に食い込んでいる。筋量が求められるボディビル競技だが、年々、高評価を得られる選手は共通して審美性の高さも誇っており、野上のボディの完成度の高さは、今後のボディビル界の一つの基準となっていくかもしれない。
文・写真/木村雄大