同性婚めぐる訴訟 原告が最高裁に上告 「国会が動く礎に」
同性婚を認めない民法や戸籍法の規定は憲法違反として、東京都内に住む同性カップルら7人が国を訴えた訴訟で、原告側は8日、規定を「違憲」と認めた一方、賠償請求を退けた二審・東京高裁判決を不服として最高裁に上告した。 【一覧表】これまでの司法判断は 高裁判決は規定について、「法の下の平等」を保障した憲法14条と、婚姻や家族に関わる法整備のあり方を定めた憲法24条2項に反すると判断。一方、国会が同性婚を認めるための法整備をしていないことが違法とはいえないとして、賠償請求は認めなかった。 上告後に会見した弁護団の上杉崇子弁護士は「高裁判決は我々の主張の多くを受け入れた明確な違憲判決で高く評価できる」としつつ、憲法24条1項が定める「婚姻の自由」は同性カップルにも保障されると明言しなかった点など、「不十分な点がある」とした。 原告の小川葉子さん(61)は「最高裁では、高裁以上に踏み込んだ判決を出してもらい、国会が動く礎になってほしい」と話した。(米田優人)
朝日新聞社