能登に祭りの灯を 中能登で提灯作り
●地震前に注文、黙々と進め 中能登町高畠の「亀井提灯(ちょうちん)店」で、夏祭りに欠かせない能登提灯作りが最盛期を迎えている。地震の影響で今年の開催が見通せない祭りもある中、3代目の亀井齊(ひとし)さん(79)は一つでも多くの提灯を届けようと黙々と制作に励んでいる。 9日、作業場には文字や家紋を描いた丸形や卵形の提灯が並び、亀井さんは骨組みに和紙を貼る作業を手際よく進めた。多くの注文は元日の地震前に受けており、8月初めまで忙しい状況が続くという。 明治時代から100年以上続く伝統を継ぐ亀井さんは「注文を受けた分は頑張って作りたい。早く復興し、祭りが通常どおり開催できるよう願っている」と話した。亀井さんは2021年に北國風雪賞を受けた。