坂本花織は「オーラがある」「強さを感じる」 内田嶺衣奈アナと海老原優香アナがなりたいスケーターは?
【取材で感じる選手たちのギャップ】 ーー坂本選手だけでなく、吉田陽菜選手がグランプリ(GP)ファイナル3位、千葉百音選手が四大陸選手権優勝、さらに世界ジュニアで島田麻央選手が優勝、上薗恋奈選手が3位と、日本の女子フィギュアは百花繚乱ですね。 海老原 坂本選手の世界3連覇はもちろん個人成績としてもすごいと思うんですけど、あらためて女子シングルで(世界選手権出場)日本が3枠をキープし続けていることは、すごいことだと思います。2022年は樋口新葉選手、河辺愛菜選手、2023年は三原舞依選手、渡辺倫果選手、そして今年は吉田選手、千葉選手で、それぞれ3枠をとりました。層の厚さを感じますし期待感はありますね。 内田 私は世界ジュニアの取材で現地へ行かせてもらって、ジュニア勢の層の厚さを感じました。島田選手は連覇がかかる大会が増えてきて、濱田美栄コーチが、「今までと違ったプレッシャーを感じるシーズン。そのなかで勝ち続ける難しさと戦っている」っておっしゃっていました。 プレッシャーを感じながらも、ジュニアのなかで負けなし、どこまで行くんだ! と、これからが楽しみですね。上薗選手は、ジュニアデビューのシーズンに全日本4位、世界ジュニア3位ですから、大物現るという雰囲気も感じています。インタビューすると、年齢相応でかわいくて無邪気で、「タピオカが好きです」と言うような、演技の時とは雰囲気が全然違って......。 海老原 ギャップがすごいですね! フィギュアスケーターは若い方が多いから、滑っている時のキリっとした表情と、インタビューした時のかわいい感じで話すギャップがある競技だなって。今までにない経験です。
【どんな演技がしてみたい?】 ーー最後に、もしもフィギュアスケーターになったら、誰のような演技・プログラムをやってみたいですか? 内田 私は王道系です! 運動神経がよくないのでスケートはできないし、絶対無理ですが......もしできることなら、三原舞依さんがフリーでやっていた『ガブリエルのオーボエ』みたいなのはが好きですね。王道、感動するプログラムが憧れです! 人生で2度だけスケートリンクで滑ったことがあって氷の上をシューっと滑って壁にぶつかるまで止まれない感じです(苦笑)。フィギュア班で、スケートの練習に行く企画をYouTubeの『フジテレビアナウンサーch.』でできたらいいなと思っています。 海老原 なんか、(内田アナは)スケートやってそうです。 内田 やってそう?(笑) 海老原 めちゃめちゃ似合います。みんなが感動する、王道の美しい感じのプログラムで衣装もストーンをいっぱいキラキラつけて、ギラギラせずに美しい、氷上の天使! 内田 えー、できないよー無理!(笑) 海老原 私もスケートリンクは行ったことはあるんですが、椅子の補助を使ってちょっとずつ、という感じで。だから、選手たちを見ていると、こんな演技をやりたいとか、とてもじゃないけど、容易に口にできないです。 もし何でもできる、どの選手にもなれるとしたら......私は(イリア・)マリニン選手(アメリカ)になりたいです。誰もやったことがない、4回転ジャンプの連続なんてできたら、やっぱりすごく気持ちがいいだろうなって。どういう気持ちなのか、感じてみたい。パンって跳びたいなって。 内田 (バレーボールもやっていた)運動神経のいい海老原アナウンサーらしい回答です(笑)。 終わり 前編<内田嶺衣奈アナと海老原優香アナ、フィギュアスケート担当のふたりが目撃した宇野昌磨の変化>を読む 中編<鍵山優真復活の舞台裏 内田嶺衣奈アナと海老原優香アナがフィギュアスケートを語らう>を読む 【プロフィール】内田嶺衣奈 うちだ・れいな 1990年、東京都生まれ。上智大学卒業後、2013年フジテレビに入社。現在はフィギュアスケート中継のほか、『プライムオンラインTODAY』(BSフジ)メインキャスターなどを担当。趣味は料理と旅行、特技はフランス語。 海老原優香 えびはら・ゆか 1994年、東京都生まれ。学習院大学卒業後、2017年フジテレビに入社。2023年からフィギュアスケート中継を担当。『Live News α』金曜メインキャスターなども務める。趣味はゴルフで、番組でついたあだ名は「ブンブン丸」。
小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki