千葉雄大 最近の悩みは「話が広がらないこと」飾らない人柄で炸裂する本音トークを聞く
――使われているペンが変わったのかと思いました。 千葉:それが同じペンなんですよ。ちょっとだけ太いサインペンのときもありますけど、基本的には初回からマッキーの細い方で書いています。何が変わったんだろう、不思議! ――手書き部分は、取材とは別のタイミングで書かれているんですよね? 千葉:そうです。原稿をあげていただいて、それを読み返しながら書いています。だから自分で「何を言ってんだろう」って思うときもあります。そんなに時間が経っていないはずなのに。 ――でも、その温度感のギャップも楽しめました。 千葉:そう言ってもらえるとうれしいです。そんな一貫性のある人間じゃないんでね。申し訳ないですけど、インタビューごとに「なんか言ってること全然違うじゃん」みたいなこともあるから。 ――そういうところをツッコまれるとどうなりますか? 千葉:僕は割と口が立つタイプなんで、筋が通るように反論しちゃうんですよね。ネガティブな発言には、特に。それを「世直し」なんていいように言ってるんですけど。でも、あとになって「ちょっと言い過ぎたかな」って思うこともあったりして。 ――「世直し」とはいいですね。そんな千葉さんの言葉選びの面白さも、この本から感じられました。千葉さんのファンのみなさんはもちろん、本音ベースのエッセイがお好きな方にも刺さるのではないかな、と。 千葉:それいいですね! 僕のことを全然知らないけど、手にとってみたら面白かったって思ってもらえたらうれしいです。 ■文字にすると冷たく感じられちゃうから、僕の発言の文末に全部「☆」をつけてほしい ――先ほどロゴについても千葉さんのアイデアが反映されていたとのお話でしたが、今回の本の装丁などにはご意見は出されたんですか? 千葉:一応、いくつかあったデザイン案からチョイスさせていただきました。写真集とは違うので写真が全面にくるのはちょっと違うかな、と思いつつ、でもこのタイトルだけじゃ誰の本だかわからないかな、とか考えて。なので、この写真を名前で切り抜いたデザインのものを選びました。個人的には、なんか新しい感じがして気に入っています。 ――北海道での撮り下ろし、親友の田中さんとの対談も千葉さん発信ですか? 千葉:はい。「誰がいいですか?」って聞かれたので、「田中で」って(笑)。全然芸能の友だちでもないのでアレかなと思ったんですけど。そしたら「それがいい!」ってなって。 ――親友ならではの視点で語られた思い出がとても貴重に感じました。高校生のころの千葉さん、眼鏡をかけておとなしい感じだったんですね。 千葉:この撮影をしたあと、プライベートでまた田中とご飯に行ったんですけど、僕も彼も眼鏡をかけていたからか僕だって気づかれず、ちょっと面倒な人たちに「おい、のび太!」なんて絡まれましたもん。 ああ、あのころから変わってないんだなって。千葉と田中は、そのまんまなんだなって逆にグッときちゃいました。だからこの対談ページが、この本の中では1番好きですね。本文にもありましたけど、これが「エモい」ってことなのかもしれないって。