ヤクルト・長谷川宙輝はみやざきフェニックス・リーグ、広島戦に登板した＝西都原運動公園

生き残りをかけ、〝左キラー〟になる！！　ヤクルト・長谷川宙輝投手（26）が18日、宮崎県で行われている秋季教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」の広島戦（西都）に六回2死一、三塁から登板。現在挑戦している肘をやや下げたフォームで左打者の中村貴を空振り三振に斬った。 「新しい道を切り開いているところです。高津監督の一言で、今までとらわれていた概念や考えだけでは通用しないと痛感した。前向きに取り組んでいます」 ヤクルト移籍5年目の今季は、貴重な救援左腕として19試合に登板。8月末に出場選手登録を外れる際、高津監督から「左打者を抑えてほしい。まずは腕を下げてみたら」と要望された。シーズン終盤から横手投げに挑戦し、徐々に腕を上げながら最善の位置と投げ方を模索している。 もともと上手投げで最速154キロを誇っていたが、田口や山本らとの救援左腕争いに勝つために決断。知り合いを通じて巨人・高梨らにも電話で助言をもらった。踏み込む右足も本来踏み出しやすかったインステップ気味に変更。「肘を下げても球が遅くなったわけではない」との言葉通り、この日も球場表示で最速147キロを計測。最後はスライダーに打者が全く対応できなかった。 「来年駄目だったら終わりだと思う。少ないチャンスをものにするために、左バッターを抑えたい」と長谷川。〝左キラー〟としての立場を確立し、来季はフル回転だ。（赤尾裕希） ■長谷川　宙輝（はせがわ・ひろき） 1998（平成10）年8月23日生まれ、26歳。東京・小平市出身。聖徳学園高から2017年育成ドラフト2位でソフトバンク入団。20年にヤクルトへ移籍し、プロデビュー。44試合に登板し、初勝利を挙げた。今季は19試合で1勝0敗、防御率4・71。通算成績は68試合で3勝2敗、防御率5・94。176センチ、86キロ。左投げ左打ち。既婚。年俸750万円。背番号53。