【NBA】1勝3敗と低調なスタートを切ったバックス、ヤニス・アデトクンボ「僕は試合に勝ちたいし、勝ち続けたい」
「僕らにはアイデンティティがない。遅すぎる」
バックスは2024-25シーズン開幕戦で、東カンファレンスの上位を争うであろうライバル、セブンティシクサーズに124-109と快勝するスタートを切ったが、相手はジョエル・エンビードにポール・ジョージを欠いていた。そこからは昨シーズンにプレーオフを逃したブルズとネッツに覇気のない戦いぶりで連敗した。 ネッツにシーズン初勝利をプレゼントした後、ロッカールームはちょっとしたパニックに陥った。指揮官ドック・リバースは「ボールが動かず、十分なスペースもない。チームがやるべきバスケを遂行できていない時、それは私の責任だ」と、デイミアン・リラードは「規律正しいバスケができていない。もっと辛抱強くプレーしなければ」と言った。 ヤニス・アデトクンボはもっと直接的に「僕らにはアイデンティティがない」と吐き捨てた。「どうやって試合に勝つのか。守り抜くのかボールを運ぶのか、36分間攻め続けて最後の12分間はペースを落とすのか。自分たちのアイデンティティを見つけなければ。初戦でも3試合目でも50試合目でも同じだ。チームとして団結し、ボールを大切にし、アグレッシブであり続け、より速くプレーしなければならない。僕らは遅すぎる」 チームは混乱のままボストンへと移動して、翌日に次の試合を迎えた。この状態で王者セルティックスが相手では勝ち目がない。前半は競った展開に持ち込んだものの、第3クォーターに突き放されて108-119で敗れた。 それでもパニックは収まり、正しい努力が見られた試合だった。アデトクンボは2日連続での試合にもかかわらず39分プレーし、30得点10リバウンド6アシストと攻守に活躍した。リラードも積極的に攻め続けて33得点7アシストを記録。両エースはチームを苦境から救い出そうと必死に働き、チームメートもそれに続こうとした。 「ディフェンスもオフェンスも、チームとして多少の改善はあった」とアデトクンボは言う。「バック・トゥ・バック(2日連続の試合)で臨んだ試合でも、僕らは戦う姿勢を示した。ボールを動かし、攻撃を仕掛け、シュートを決めて流れに乗った。ペイントを守り、リバウンドを取って、攻めに転じようとした。今朝のフィルムセッションはすごく良いものだったし、試合でも多くのことを上手くこなして、正しい方向に向かっていると感じられた。でも、僕としてはそれで十分だとは思わない。僕は試合に勝ちたいし、勝ち続けたい」 ここまでのチームの出来をどう見るかと問われたアデトクンボは「選択の余地はないよ。シーズンはまだ4試合目だ。僕たちが最低のチームであっても、ポジティブに物事を進めていくしかない。でも実際、僕たちは素晴らしいチームになれるはずだ。良いプレーを続け、ミスから学ぶ。そうすればいずれ勝てるようになる」 現時点でのバックスとセルティックスの実力差をアデトクンボは認め、それでも前向きに進んでいこうとしている。「最高の選手を集めるだけじゃなく、一緒にプレーし、お互いのために犠牲を払って、正しいプレーを選択する。優勝するのはそういうチームだ。僕らはそこに達していないけど、遠く離れているわけじゃない。現時点での成績は気にしない。健康であり続け、最後まで競い続ける。そうすれば望む場所に行き着くことができる」